ドイツ・スポーツフリーランサー GENGO SETA OFFICIAL BLOG 頑張るときはいつも今

GENGO SETA [SPORTS FREELANCER in Germany]

Fortuna Düsseldorf
Birthday : 1981/1/1
Hometown : Tokyo, Japan
June 2014

06/26/2014

日本を応援しない理由はない。

日本代表がW杯敗退し、いろいろなコメントや記事が出ていますね。

選手のコメントは、人それぞれですが、やはり悔しくないはずないですから...

出場した選手悔しいだろうし、出場出来なかった選手も悔しいだろうし。

代表に選ばれなかった選手も悔しいだろうし、それを応援していた日本国民みんなが悔しい思いだったと思います。


記事に関しては、手の平を返したようなものや、同情を誘うもの、感謝を綴ったものなど。

さらには、そんなメディアの姿を批判したりする記事も。


まあ、注目上げたのはメディアの力です。

それによって、得したり損したり。


確かにメディアの未熟さは感じます。

でも、それが劇的に変わるものではないし、じゃあ外国のメディアの在り方をそのまま日本に持ち込んで、それが合うわけもない。

日本は日本のスタイルでいいでしょ。

よほどおかしければ、徐々に変わっていきますよ。


選手や監督は、それだけの注目と責任を負って挑んだのだから、結果が出なかったときは批判は承知の上です。

それは本人たちが一番よくわかっているはずですし、だからこそあっていいものだと思います。

むしろ、そこで嫌われることを恐れていてはメディアとしてプロではないですから。

その代わり、それらの批判にも責任を持ってほしいです。

一時の感情ではなく、きちんと批判される側も納得いくものであって欲しいです。

もっと言うと、自分が書いたことを、選手や監督が目の前で読んでも胸を張っていられるような、そんなものでなくちゃいけないと思います。

であれば、監督や選手らはそれらを受け止める義務があり、それも含めてこのW杯に出場したという責任でしょうから。

今後もメディアのあり方は議論されるでしょう。

でもスポンサーやその他大きなサポートを考えると、ビジネスにしなくちゃいけないのも理解しないとです。

日本がたった20年足らずで、W杯敗退を嘆くところまで来たのは、そうやって代表チームに価値を見出し、ビジネスにしてきたからだと思うのです。

そのためにメディアは切っても切れない存在ですから。


戦後の高度経済成長しかり、Jリーグ創設からの日本サッカーの飛躍的な進歩しかり。

日本は失敗からよく学び、修正し、勤勉に努力する民族です。

今回の結果を踏まえ、また再出発です。


ただ、人間の心だけは、明日が来たから切り替えられる、というほど簡単には出来ていないでしょうから。

このW杯の当事者たちは、しっかりと批評受け止めた上で、すべての責務が終わったら、一度心身共に休んで欲しいです。


総じて、たくさんの喜怒哀楽を与えてもらった代表チームに感謝です。

我々は日本人で、日本代表を応援しない理由はないのですから。

皆さんもそうであるはずです。


「頑張るときはいつも今」

GENGO

06/24/2014

日本人として。

先日の松本山雅さんに関するブログが、サポーターの皆さんに好評だったようで、いくつかメールをちょうだいしました。

すごく光栄なのですが“ドイツのスポーツライター”と思っている方が何名かいらっしゃって。


ワタクシ、“ライター”ではございませぬ。。。

一応、“フリーランスワーカー”という肩書き、つまり個人事業主でございます。

どうか、間違えないでいただきたい。

まあ、話題にしていただけるのは、ありがたいことですけどね。

さてさて、日本のグループリーグ突破が厳しい状況になっているW杯。

ザッケローニ監督やら、本田選手やら、香川選手やらが、いろんな批判にさらされています。

そりゃ、彼らはヒーローになる権利がある分、結果を出せなければヒールになる可能性もある人たち。

その両方が隣り合わせだからこそ、国民の期待が大きいからこそ、今の雑音が増えているわけですが。


でもね、大会が始まる前に本田選手が言ってましたが、失敗して終わったら好きなだけ批判してくれ、と。

だから大会中は、メディアの人間も一緒になって戦って欲しい、と。

今まさにそのタイミングじゃないでしょうか。


W杯に挑んでいる選手もスタッフも、偉そうに記事を書くライターたちの何倍もサッカーのエキスパートです。

何が問題だったのか、なぜ上手くいかなかったのか、どうするべきなのか。

そんなこと、彼らが分かっていないわけないんです。

我々日本人には、日本代表を批判する必要なんて、どこにもありません。

でも、応援する理由はいくらでもあります。

じゃあ最後まで応援する方でいましょうよ。

全部終わって結果が出なかったときは、批判するべきです。

それが選手や監督の責任ですから。

でも今は、余計なこと言うのはやめましょうよ。

オレに出来ること、オレにしか出来ないことってなんだろうな、って思ってましたが。

そんな中でドイツのラジオ番組から電話インタビューの依頼が。


実はコートジボワール戦の前にも別のラジオに電話インタビュー出演してたのですが、今回で2回目の機会が来ました。

そこで、我ら日本人は最後の1秒まで諦めないことをしっかりアピールしておきますからね。

人事を尽くして天命を待つ。

これこそ、サムライスピリット。

良いときに傍にいるだけではなく、良くないときに支えてくれる存在が、本当に必要なもの。

ならば日本国民の1人1人が、そんな存在になりましょうよ。


スペインもイングランドも敗退してる大会なのだから。

相手がどうこうより、日本人の誇りを持ってコロンビア戦を迎えましょう。


「頑張るときはいつも今」

サポーターGENGO

06/23/2014

モバイルスクール@渋谷トレセン

ドイツ戻って時差ボケちう。

でもこっちに戻ったときの時差ボケは、早寝早起きになるので嫌いじゃないです。

しかも今回は、土曜日に戻ってきたので、週末を使ってゆっくり調整中。

さてさて、日本滞在報告の続きになりますが、実は愛知以外でもフォルトゥナのモバイルサッカースクールを実施してきました。

東京渋谷区のトレセンで、招待コーチとして小学生高学年20人あまりのトレーニングを担当してきましたよ。


今回は授業をする時間はなかったので、トレーニング前に簡単なレッスンを。

ドイツ語で1-4を教えて、それをトレーニングで徹底的に使うという方法を取りました。

トレーニングメニューは難しくなくても、こちらからの指示がドイツ語の1-4で飛んでくる。

あれ、なんだっけ?

と思っていると判断が遅れるので、子供たちも必死です。

オレも一緒に参加してボールを蹴ったりして、すごく楽しいトレーニングになりました。

たった4つのドイツ語ワードでも、子供たちは楽しんでくれたと思います。

トレーニング後は握手しに来てくれたり、何度も1-4を確認して帰っていく子がいたり。


これでまた、ドイツ好きな(そしてフォルトゥナ好きw)子たちが増えてくれたはず!

であれば大成功です^^

フォルトゥナモバイルサッカースクール、希望される方はお問い合わせくださいねー。

可能な限り、どこでも行きたいです。

このプロジェクトは、続けていくぞー( ´ ▽ ` )ノ

ということで、ドイツ時間で朝8時の投稿でした。

ナイス時差ボケw


「頑張るときはいつも今」

GENGO

06/22/2014

ドイツ帰国。

ぐーてんもるげん!

時差ボケで早起きしてます。

ということはー。


はい、昨日ドイツに戻ってきました。

夕方にデュッセルドルフに到着し、そのままホビーチームでエンジョイサッカー。

身体を動かしてから、夜は夕食会に。

そこでみんなとドイツvsガーナを鑑賞。


試合は引き分けで、うーん。

まあドイツは徐々に上がってくることでしょうから、まあとりあえずオッケーってことで。

それにしても昨日アップした松本山雅に関する反応が、早速届き始めている。

この辺もサポーターの思いを感じるところ。


よそ者が分かった顔するな、ではなく、もっともっと知って欲しい感が、ヒシヒシと伝わってくるもの。

やはりこの直感は正しいんだろうな。

改めて、楽しみなクラブだ。


日本での時間は終わったが、ドイツでの生活をしっかりまたスタートさせていこう。

頭の整理と切り替えだな。


あ、でもブログではもう少し日本での活動報告を書くことにしよう。

ネタがあるのはいいことだ。

ということで、もっかい少し寝よーっと。

「頑張るときはいつも今」

時差ボケGENGO

Jリーグが望むクラブ松本山雅(後編)

前編に続いて後編。

スカイボックスを出てまず向かったのは、スタジアムのスタンド。

キックオフまで1.5時間はあるのに、すでに席についている人がかなりいる。

そしてスカイボックスから眺めて感じていたのだけど、やはりユニフォームを着ているサポーターが多い。

これだけ多くの人が着ているのは、レッズやアルビレックス、そして日本代表戦くらいじゃないだろうか。

とにかく深緑のユニフォーム普及率が高い。


そしてその背番号に目をやらないわけにはいかない。

多くの人が12番か3番を入れている。

12番というのはもちろん、第12番目の選手という意味を込めたサポーターの番号。

3番は、J1横浜マリノスからやってきて、山雅を盛り上げようとしてくれたかつての日本代表、故松田直樹選手のもの。

練習中に倒れ、帰らぬ人となってしまったことは、日本中にショックを与えた出来事だった。

しかし、当時まだJリーグ入りすらしていないクラブへ、サッカー人生投げうってやってきてくれた英雄を、このクラブのサポーターは忘れていないのだ。

そして今は、この番号を松本出身選手である田中隼磨選手が引き継いでいる。

クラブとしても、サポーターとしても、この番号に強い思い入れがあるのが良く分かる。


これはオレの目線から見ると、すごく大切なこと。

半永久的に続く存在(番号)があることは、サポーターが選手依存ではなく、クラブへアイデンティティを持っている証拠だから。

サポーターは、もちろん山雅の選手は応援する。

しかし、選手ありきではなく、クラブありきなのだ。

これは他の日本のクラブではあまり見られない光景。

正確には、スター選手のいるJ1では少なく、逆にJ2クラブの方が多く見られる光景かもしれない。


そしてもう一つ。

日本のクラブは選手の名前入った横断幕が多い。

これは選手個別のチャントも同様のことが言えるが、とにかくこれらは、個人を応援する存在になりかねない。


この点で言うとヨーロッパは、少なくともドイツは、選手個人名の横断幕やチャントはほとんどない。

サポーターはあくまでもクラブをサポートする存在、だからサポーターであり、自分が応援するクラブの選手だから応援する、というのが彼らの考え方なのだ。

横断幕に書かれることも、クラブへの忠誠や誇り、メッセージ、そして自分たち(サポーターたち)の存在を示すものが多いのだ。


その点で言うと、山雅はそれが多く見られる。

選手名もあるが、大きなスローガンの横断幕も多く見られた。


スタンドから外に出て見ると、これまた多くの人。

たくさんのお店が出店していて、どこも賑わっている。

さながら、縁日かお祭りのようだ。

その雰囲気があるからか、はたまた、そこにいる人たちがその雰囲気を作っているのかはわからない。

ただとにかく、どこか心躍る空間があり、その縁日感というか、お祭り感に惹かれてしまう。

中でも大行列を作り、人気を独占していたのがこちらのケバブ屋さん。

ドイツではそこら中にあり、オレにとっては馴染みのあるケバブだが、どうやらこのお店はうまいことやってるんだな、なんて思ったり。

ここでもやはり目に付くのは12番のユニフォーム。

おじいさんやおばあさんまで深緑のユニフォームを纏い、12番を背負っている。


このお祭り感、皆さんに伝わるだろうか。

そしてここからもアットホーム感が伝わってくる。

その温かい雰囲気を感じるのは、関わっている人たちみんなが山雅愛を持っているからだろう。

山雅が好きで応援に来るサポーターを、多くのボランティアが迎え、そして多くの飲食関係者もおもてなししているのだ。

なんだかこっちまで自然に笑顔になってしまう、そんな魅力がある。

そしてサポーターたちが座るバックスタンドへ戻って見るとびっくり。

まだキックオフまで1時間以上あるのに、もうギッシリ。

ゴール裏ももうギッシリ入っている。

バックスタンドからゴール裏へスタンドを歩いていくと、拡声器を持った数人がチャントのリードを始めた。

「いくぞー、応援するぞー!!」

というウルトラス(熱狂的サポーター)感とは少し違い、

「今日もみんなで盛り上げていきましょーね!」

という、ここでも感じる温かさ。

そして全体がこれに呼応する感じがまたすごい。

そんなこんなで、キックオフ1時間前にはチャントが始まったのだ。

ピッチではようやくGKがウォーミングアップを始めたくらいなのに、サポーターからは応援歌が聞こえる。

こんな光景、ドイツでもなかなか見られない。

ドイツでは1時間前はまだ席にはつかず、ビールを飲んで談笑している人が多いのだから。


しかし山雅は違う。

あとで知ったが、これはサポーターとクラブ(選手)の意見交換の中で、ウォーミングアップ中も応援の声はよく聞こえる、というものを汲み取ったものらしい。

そんなに聞こえるのなら、ウォーミングアップから応援しようじゃないかということで始まったんだそうな。

サポーターも選手も、試合キックオフに向けて、徐々にテンション作っていくことができるし、相手チームにもいいプレッシャー掛かるわけだ。

なるほど、選手目線とサポーター目線は違うが、お互いを知る努力をすることで双方にとってプラスになっていることがわかる。

素晴らしい。

そのあと、神田さんから電話が来たので、彼が担当しているテントに行ってみる。

すると彼はここでも挨拶を続けていた。


正直、かつて選手としてプレーしていた人間が、ここまで身を粉にしてクラブの職員として働く姿には感銘受けた。

選手のセカンドキャリアと言ってしまえば簡単だが、ここまで受け入れてしっかり出来る人はそう多くないだろう。


そんな話をすると、

「よく言われるんだけどね。オレは一度サッカー界から離れて、不動産屋の営業をやってたから。だから結構普通に受け入れられているところはあるかもね。」

と、笑って言っていた。

が、それだって凄いことだ。

きっと彼の人間性と、このクラブの魅力がそうさせるのだろう。

そう思えてしょうがなかった。

試合はというと、北九州が1-0で勝利を収めた。

オレは前半はスカイボックスから、後半はメインスタンドに降りて観戦していた。


山雅としては久々の敗戦。

結果は残念だったが、オレにとっては試合の終盤の応援がとにかく印象的だった。


観客から、ワンプレーワンプレーに素早いリアクションがある。

周りを意識してあまり感情が出ない日本人において、まるで自分の子供の試合を見ているような雰囲気、というか。


どこのクラブでも、ゴール裏にはそういう熱はある。

しかし、メインスタンドに座っている人たちからもそのリアクションあるということは、正直日本では稀なことだと思う。

きっと日本代表の試合くらいじゃないだろうか。

前編でも書いたが、このクラブのサポーターには、山雅しかしらない人たちも多くいるのだ。

逆に言うと、山雅だけで十分、山雅があるからスタジアムに足を運んでいるとも言える。

だからこそ、相手が強いか弱いかではなく、山雅のプレーに一喜一憂しているのだ。

ふと横に目をやると、車椅子のエリアにあるおばあちゃんが来ていた。

おそらく、90歳近いだろう。

正直、サッカースタジアムには、滅多にいない年代の方と言える。

そのおばあちゃんが、山雅のプレーを見て、拍手し、ミスに「あー!」と嘆いているのだ。

すぐわかった。

あ、この人にとって、山雅の試合を見るのが楽しみなんだな、ということが。


これって本当に凄いこと。

そんな年代の人たちまで巻き込めてしまうなんて。


山雅の盛り上がりの要因を、大月社長に伺ったことがある。

一体どんなことをしたんですか、って。

そしたら、彼ははっきりと答えた。

「正直、僕たちは何もしてないんだ。サポーターの皆さんが、クラブ育て、サポーターを増やしてくれたんだ。」

と。

何もしていない、わけない。

クラブは、サポーターを受け入れ続けてきたのだ。

サポーターの思いを、クラブの思いとして汲み取り続けてきたのだ。


社長自ら、毎試合サポーターを挨拶しながら出迎えるなんて、よっぽど器が大きくないと出来ることじゃない。

サポーターあってのサッカークラブであることをトップの人間が理解していることは、大きなアドバンテージである。

分かっているフリは出来ても、実際実行出来るということは容易ではないことだから。


トータルで見て、このクラブは全ての人からクラブ愛を感じた。

もちろん半日で全部わかるわけはない。

改善すべき点もあるとは思う。


でもそういうことではなく、このクラブはJリーグが掲げる理想の形に近いのだと思う。

ヨーロッパにもない、日本らしい素晴らしいスポーツコンテンツを作りあげていると言える。

一言で言えばまさに、“おもてなしのクラブ、松本山雅”ということだ。

今、J2で3位につけている松本山雅。

これから後半戦が大切になってくる。

いずれにしても必ず近い将来、J1には上がるクラブだろう。


しかし、これまでは右肩上がり一辺倒できた山雅は、J1では苦労するだろう。

選手の補強や入れ替えもたくさんしなくてはいけない。

ただ一つ忘れないで欲しいことは、自分のクラブからスター選手を育成することだ。


サポーターらにとって、松本山雅は唯一無二のクラブ。

山雅の試合は“息子の運動会”なのだから。

だからこそ、山雅育成の出身選手の存在は、その象徴的な存在になるはずだ。


そしていつか、山雅から日本代表選手が生まれるようになったとき、山雅しか応援していなかったおじいちゃんおばあちゃんが、サムライブルーのユニフォームにも興味を持つのかもしれない。

なんせそれは、“息子”の晴れ舞台なのだから。


そんな日が来れば、日本のサッカー文化はもっと根付くだろう。

そして、そんな人たちに応援される代表チームも、きっともっと強くなれるだろう。

そんなことまで考えたら、松本山雅というクラブが今後どうなっていくのか、本当に楽しみでしょうがなくなった。

ワクワクが止まらない。

これからも動向を追っていこうと思う。


皆さんも是非、そんな松本山雅を観戦してみて欲しい。

その上でこのコラムを読み返してもらったら、また感じることがあるかもしれない。


とにかく実りある松本出張でした。

神田さん、大月社長、その他関係者の皆さん、どうもありがとうございました。

また、松本に行くことを楽しみにしています。

松本では、多くの場所が、これで出迎えてくれる。

とても良い。

「頑張るときはいつも今」

GENGO

鳥肌クラブ松本山雅(前編)

サッカー関係者なら一度は聞いたことがあるかもしれない。

今、J2に他とは一線を画するクラブがある。

長野県の松本市をホームタウンとするクラブ、松本山雅FCがそれである。


県リーグから着実に階段を上り、J2にまで上り詰めてきて、現在リーグが半分終わって3位につけている。

首位と2位が今季J1から降格してきたベルマーレとジュビロであることを考えると、昨季から所属のクラブの中では堂々のトップに立ち、J1降格クラブに真っ向から食らいついていることになる。


そもそも、オレがなぜ松本まで足を運ぶことになったか。

それはこのクラブの取締役になっている方が、オレの群馬時代のチームメートという縁。

このブログでも書いたことがあるけど、山雅さんは積極的にフロントの方々の海外研修などを行っていて。

2年連続でデュッセルドルフに来てくださったこともあり、今度はオレがお邪魔させていただこうと。


「来れるなら是非試合のあるタイミングで、うちのホーム試合を見て欲しい」

熱烈な(半ば強引なw)誘いを受け、スケジュール調整したことは、もはや今から考えれば大正解。

やはり百聞は一見になんとやら。



これまでにもサッカー関係者として、それなりに日本の試合を見に行かせてもらってきた。

それは日本代表戦然り、J1、J2、JFL、地域リーグ然りである。


そしてこの10年近くたつドイツ生活の中でも、プロからアマの様々なリーグの試合を見てきた自負がある。

ドイツだけでなく、オランダやベルギー、イタリアなんかのサッカーも見ることがあるし、CLの試合も有難いことに何試合も見ている。

「見ている」というのはもちろん、スタジアムで生で見て「体感している」という意味。


そんな、それなりに経験があるオレが、生意気ながら山雅の試合に行ってみて、、、興奮が止まらなかった。

この感情は隠さずにしっかりと書いておきたい。

あまりにも感じたことが多いので、ちょっと2回に分けてリポートする。

珍しく、コラム調で書いているのも、それくらい是非皆さんに知って欲しいから。



この日は土曜日のナイター。

相手はギラヴァンツ北九州で5位と好調。

一方山雅もここ8試合負けなしが続いている状態だという。


そんな情報はあまり知らないまま、まずは新宿からスーパーあずさに揺られて2時間半、松本駅に到着。

ドイツと日本の間を11時間移動しているオレにとって、2時間半なんてあっという間。

変わりゆく窓からの景色を見ていたら、あっという間に長野にいましたよ、って感じだった。




松本に降り立つと、日射しは感じるものの、やはり少し標高が高いからか、風が心地よい。

駅を出ると、アルウィン行きの無料シャトルバス乗り場の表示。

わかりやすいが、この辺ではまだ、山雅の熱はわからない。

ただ、キックオフまで2時間半あるのに、バス乗り場には緑のユニフォームを身に纏ったサポーターの姿が、決して少なくない。


そして満員のバスに揺られて30分。

座っていたからいいけど、これは正直なとこ、やはり少し遠い。

高い建物がない松本において、駅を出発してからなかなかスタジアムが見えなかったのは少し残念。


なんて思いながらスタジアム、アルウィンに到着。

駐車場からアルウィンに向かって歩いて行くと、その辺一帯は他のスポーツ施設もあり、たくさんのゴルフ場があることもわかった。



後で聞いたが、すぐ横には空港があり、航空法の関係でアルウィンは少し掘って作ったという。

メインスタンド以外に屋根がないのが残念。

この日は天気が良く、オレはスカイボックスで試合観戦させていただいたが、雨が降っていたら、サポーターは辛いなと。



オレがアルウィンについたのは17:15くらい。

キックオフまでの19:00まではまだ1時間半以上ある。

そこでまず、驚かされる。


なんとまあ多くの方がすでにアルウィンに到着していることか。

この日の観客数は約11300人だったけど、すでに数千人は来ていたことだろう。

1時間半以上前に。


そしてアルウィンの周りにはいろいろな人たちが働いている。

飲食店関係は非常に大盛況で、どこの店にも列が出来ている。

一種、町内会のお祭りに来たような活気すら感じられた。



人権保護のアンケートを取るボランティアの人たちの活動にも、サポーターらが積極的に参加している。

それ以外にも聞くと、毎試合130人くらいのボランティアスタッフが働いてくれているという。

ボランティア“チームバモス”には200人くらいが登録していて、中には東京から来るって人もいて。


なんというクラブだ。

でも、それも理解出来る。

東京からでもここに来て、ここの人たちと交流し、一緒に仕事して勝利を分かち合いたい、そんな空気がある。


とにかく誰もが笑顔だ。

この試合を見に来ることが楽しみなんだろう。

彼らの日常の中に、大切なイベントとして組み込まれていることが見て取れる。


そして、お年寄りがめちゃくちゃ多いことにも驚いた。

サッカーのユニフォームなんて、きっと1着しか持っていないんだろう。

その1着が、山雅のユニフォームに違いない。


これはあとで聞いた話だが、日本代表のことは全くわからない、サッカーもよくわからない、でも山雅が好きで毎試合来ている、という方が少なくないんだと。

それにも納得出来る。


なんというか、とにかく山雅の試合へ、孫や子供の運動会を見に行くような感じで来ている方達がたくさんいるのだ。

いい意味で、“ファミリー感”がすごい。


そしてオレの元チームメートの神田さんと再会。

このクラブの営業として松本中を駆けずり回り、スポンサー獲得に奔走している男。

そしてその横には、クラブの大月社長も。

クラブの顔と言うべき人間が、スタジアムの周りで、来場するサポーターに挨拶している。

そして本当に多くの方が、笑顔で挨拶を交わし、中には軽い会話もしていく。


顔の見えるフロントほど信用出来るものはない。

このクラブは、サポーターに信用されている。

それをこの光景で感じることが出来た。



とりあえず、大月社長の案内でスカイボックスに上がり、上からアルウィンを眺めて見る。

すでに多くの人たちがスタンドに入っている。

グラウンドレベルでは、人権保護の表彰などを行っているようだ。



サッカー専用であることが、このクラブの一体感を高めているんだろう。

そんな風に思えるアルウィンは、だからこそ屋根がないのが残念だと改めて思う。

聞くと、屋根を付ける案もあるが、やはり航空法の制限や、予算的な部分があるらしく、簡単ではないらしい。



ここでクラブの関係者らに挨拶をしたところで、オレは自分の好奇心を満たすべく、自由行動を開始。

「ちょっとぐるっと見てきます」

と言い残し、アルウィン探検をスタートさせた。



後編に続く。

06/17/2014

トクトクトーク。

昨夜はいよいよドイツ代表がW杯に登場。

早速、FIFAランク2位ドイツvs4位ポルトガルという試合になりましたが、結果は4-0の圧勝。

ポルトガルのペペが、ミュラーに頭突きをして一発レッドカード。

おかげで一方的な試合展開になったのは、いちサッカーファンとしては残念でしたが...

でもドイツの好発進は嬉しいです。



さて、そんな日本ラストスパート中のオレですが、先週金曜日はトークイベントに参加してきました。

すでにW杯がスタートしていて、果たしてどれだけの方が聞きにきてくれるのかなぁと思ってましたが。

いやー嬉しいことに、30-40人近い方が来てくださって。

すごく距離も近いハコなので、お客さんの顔が見渡せるのですが、だからこそ反応も見れてすごく良かったです。

具体的にはオレがドイツで、フォルトゥナで何をしているかって話。

まあ、そこに行き着くまでのストーリーも交えながら。

嬉しいことに、本当に皆さん興味深く聞いてくれて。

中には中学時代の同級生や、ドイツでオレ同様通訳として活躍されている方、さらに元フォルトゥナの選手だった友達まで来てくれて。

改めてどんな思いで、どんな活動をしているのか知ってもらえたのは嬉しかったですね。


質問なんかもたくさんあって、終わってからはオレ本を持ってきてサインをお願いしてくださったり。

正直な話ですが、選手辞めてからの方が遥かにサインさせてもらってますよw笑



そんなこんなで三連チャンの喋るお仕事は終了。

ちなみにそのとき、

「ボクにとっては、日本代表とドイツ代表が大事」

と言いました。

ドイツは好発進、でも日本はつまずいちゃいましたからね。

金曜日のギリシャ戦で結果が出ることを信じて応援しましょう!


それでは!

「頑張るときはいつも今」

ラストスパートちうGENGO


06/14/2014

トークトーク。

喋る仕事2発目はお馴染みのマースキャンプさんで講師。

昨日始まったW杯ですが、いかにこの熱量をその後スポーツ文化として定着していくか。

それを2006ドイツW杯とその後のブンデスリーガの関わり合いをヒントに出来ないだろうか、ってのがテーマで。



今回はブラジルでのW杯だし、この大会のあとに、活躍した国内組も海外へ飛び出して行く可能性は十分にあります。

その状況をどうポジティブに捉え、どう熱量を損なわずにしていくのか。

答えはありませんが、提案出来ることはあります。

そして聴講してくれた方がそんなに多かったわけではないので、個人的に聞きたいことも吸い上げた内容で話しました。

それにしても、オレの話をわざわざ聞きにきてくださる方々はモチベーションが非常に高い。

勉強熱心だし、非常に建設的でこちらの勉強になることすらあります。

とにかくありがたいです。


オレがドイツで見てきたこと、体験してきたこと、今やっていることは、出来るだけ多くの人にお伝えしていきたい。

それは日本のスポーツ界の発展のためのヒントになるはずだから。

だから続けていきますよ。

マースキャンプでもまた機会があれば。


マースさん、ありがとうございました‼︎

「頑張るときはいつも今」

GENGO

06/12/2014

Jクラブにて。

日本滞在3周目、勢力的に動いています。

いよいよ明日からW杯が開幕しますので寝不足も心配なところですが、気にせずいきます。


そんな中ですが、昨日は大宮アルディージャさんにお邪魔してきました。

新しく出来たばかりのクラブハウスは非常に素晴らしかったです。

そこでフロントスタッフの皆さんを相手に勉強会の講師をさせていただきまして。


ドイツサッカーやブンデスリーガの現状や背景、ドイツクラブの形態について、スタジアムの活用、フォルトゥナの取り組みなど、1時間半くらい。

皆さんサッカークラブのスタッフですし、かなり真剣に聞いてくださっていました。

それだけではなく、途中多くの質問が出たりして、やはり関心度が高いことも感じました。


日本のサッカーシーンをより良いものにしていくために、こういう機会に意見交換を出来ることは素晴らしいこと。

こういうお話をする場をご提供してくださった大宮アルディージャさんに感謝です。

オレも日々勉強です。



さて、今夜はマースキャンプというところで講義。

喋る仕事3連チャンの2つ目です。

聴講する人たちにとって意義のある時間にしなくてはですからね。

噛まないように、しっかり喋ってきまーす^^

「頑張るときはいつも今」

GENGO

06/09/2014

喋る仕事。

今週は喋る仕事が続きます。

あるJクラブのフロントの方々との意見交換会、専門学校マース・キャンプで講師、そしてイベントのゲスト。

オレの知っていること、持っている知識を少しでも多くの方に伝えたい。

そしてそれが仕事になるってめっちゃ幸せなことですよね。


ドイツに暮らしていて当たり前のことも、日本では当たり前じゃない。

そして皆さんが知りたいことを知っている(はず)。

単純にオレの仕事に興味あるって人たちが来てくれれば、必ず損はさせません(のはず)。


とにかく仕事の依頼をもらえることに感謝ですね。

また情報あったらインフォメーションしますので、よろしくお願いしまーす^^

「頑張るときはいつも今」

GENGO