西澤明訓先輩
1992年 夏
高校総体 静岡県大会 決勝
決勝ゴールを決めたのは
清水東 一年の西澤
オーバーヘッドだった。
僕は その時 中学三年、
こんなスターと一緒にプレーしたいと目を輝かせた瞬間でもあった。
当時の清水東には新・三羽ガラスがいた。
西澤さん、そして現在はジュビロでユースコーチの山西さん、そしてもう一人は林田さん、天才的なドリブラーだ。
三人は個性的だ。
高校の試合中、右サイドバックの僕がクリアして簡単にタッチを切ると三人は僕にこう言った。
ボランチの山西さんは、
「今のは俺にも繋げるから、次はこっちも意識してみたら」
中盤の前にいる林田さんは「こっちみろバカ!」
そして前にいる西澤さんは「お〜い!この辺蹴っていいぞ〜」と。
歴史上の人物で例えるなら林田さんは織田信長、山西さんは豊臣秀吉で西澤さんが徳川家康だった…。
因みに 元祖の三羽ガラスは
長谷川健太さん。大榎さんと堀池さん。
みんな永遠のヒーローだ!
西澤さんは、今でも僕が思う一番スゲーFWだ。
高校時代からユニフォームの襟を立て、キーパーからのキックを相手と競り合いながら胸トラップでピタリと止める。勿論シュートも凄い。
僕の二つ下に 高原直泰もいたが、やはり西澤さんの印象が頭に強く残ってしまう。
そんな西澤さんの引退パーティーがあった。
凄く印象に残った言葉がある。
「これからもサッカーの為に」
僕も微力ではあるが
日本のサッカーの為に
頑張りたい。
そして 西澤さんの後輩であることを誇りに思う。