太田選手が北京で銀メダルを取って以来、
何かと話題になっているフェンシングですが、
まず試合や練習などを
どこで見れるのか?
フェンシングやりたいと思った時に
どうしたら良いのか?
勿論フェンシング協会や
関連のホームページを
見たら分かるとは思いますが…
皆さんやはりここは
フェンシング経験者の話を
聴きたい所ではないでしょうか?
我がビスポークテイラーDMGのスタッフで
元フェンシング日本代表、
世界ランキング80位位の
ハプニング中尾君に話を聞いてみた。
1)まず競技人口や下部組織、
そして主な試合について教えて下さい。
フェンシングの競技人口は
約1万人と言われています。
日本フェンシング協会は
47都道府県フェンシング協会と
2連盟(全日本学生フェンシング連合、
全国高等学校体育連盟フェンシング専門部)の
49の支部により組織されています。
現在のトップ選手のほとんどは
幼い時からフェンシングクラブに
通っていたという人が多いと思います。
フェンシングにはプロがありませんので、
トップ選手でも、大学を卒業すると就職し、
仕事とフェンシングを両立されています。
社会人の中では警視庁のフェンシングクラブや
和歌山県庁のフェンシングクラブが
強豪として有名です。
主な大会としては
全国少年フェンシング大会に
小学生の部と中学生の部があり、
高校ではインターハイ、
大学ではインターカレッジ(インカレ)が
一番大きな大会となります。
フェンシング界の強豪大学は
私の母校法政大学と中央大学が有名で
関西では太田選手の出身校
同志社大学が有名です。
その中でも法政大学がインカレ等の大会での
最多優勝回数を誇っております。
国内で一番大きな大会は全日本大会であり、
そのほかには日本で開かれる
唯一のワールドカップとして、
高円宮杯という大会が開催されております。
フェンシングの大会は
全て自由に観戦することが出来ますので、
是非機会があれば、生ですばやい剣の動きや
迫力を体験してみて下さい。
その他、大会の情報はこちらからご覧頂けます。
2)フェンシングをしたいと思った時
どうしたら良いでしょうか?
(学生の場合や社会人、主婦の場合など)
全国にフェンシング部のある
中学校や高校はあまりありません。
高校での地域別有名校としては
関西の和歌山県/和歌山北高校、和歌山東高校、
京都/平安高校、
関東の神奈川県/法政第一高校、
埼玉県/埼玉栄高校、
九州の鹿児島県/鹿児島南高校、
中部の岐阜県/大垣南高校、
東北の秋田県/合川高校などがあります。
どの年代の方でもフェンシングを始めるには
クラブチームに通うのが一番良いと思います。
ほとんどのフェンシングクラブで
小さいお子様から、年配の方まで
レッスンを受けることが出来ると思います。
ちなみに私は小学四年生のときから
大阪の読売千里クラブというところに通っておりました。
読売千里クラブは
現在も沢山の小さなお子様が在籍しており、
監督は高岡さんというかたで、温厚な人柄で
小さいお子様の指導には定評があり、
今までに何人もの日本チャンピオンを
育てられた日本でも有名な監督です。
大阪で小さいお子様にフェンシングを
始めさせようと考えている方には
本当にお勧めできるフェンシングクラブです。
そのほかにも全国にフェンシングクラブがございますので、
興味のある方はこちらからお調べ頂くか、
日本フェンシング協会にお問い合わせ下さい。
3)サーベルやユニフォームを見せて下さい。
そしてその良し悪しについて簡単に教えて下さい。
フェンシングの道具を作っているブランドは
世界でも少なく、日本でもっとも有名なのは
ドイツのアルスターとウルマンというブランドになります。
日本のトップ選手のほとんどは
この二社のどちらかを使用しております。
ちなみに太田選手はウルマンを使用しているとのことです。
フェンシングの剣は
同じブランドでも一本一本微妙な違いがあり、
選手それぞれ好みがあり自分にあった、
バランスの良いものを皆さん探し求めます。
プロの野球選手がバットにこだわるように、
フェンシングの選手も剣には本当にこだわります。
言葉で表現できないような微妙な違いなのですが、
自分の中でこれだと思う剣で試合に出場すると
やはり安心感が違います。
フェンシングの剣は
自分の手の延長みたいなものですから
本当に繊細になってしまいます。
こういった道具を買うには関西であれば
京都にあるKFE(ウルマンを取り扱っています)、
関東であれば東京のフェンシング商会
(アルスターを取り扱っております)がお勧めです。
私も東京の大学時代良くフェンシング商会に行き、
何時間もかけて納得のいく剣を捜し求めました。
残念ながら、毎日練習していると剣は
半年くらいで折れてしまいます。
私の場合は常に剣を四本準備し、
一番のお気に入りは試合の為にと取って置き
練習ではあまり使わないようにしておりました。
予断ですが、世界の大会に出場するには
安全のためケプラーと言う素材で出来た
ユニフォームの着用が義務付けられております。
このケプラーと言う素材は
同じ重たさの銅鉄と比べて五倍の強度を誇り、
防刃ベストなどに使われる特殊な素材で
かなり高価なものであり、
フェンシングのユニフォーム上下で約5万円~8万円します。
もちろん、ナイロンや綿で出来た安いものもありますので、
初心者の方にはまずそちらをお勧めいたします。