オリンピックで日本フェンシング界、初の銀メダル獲得!!
みなさま、お久しぶりです。
転びっ栗焼きリポート以来の登場となります、
新人編集員のハプニング中尾でございます。
さて、今回は北京オリンピックで
(つい先日、ベストジーニスト賞も受賞された)
太田選手が、日本フェンシング界
初のメダルを獲得という快挙について、
少し書かせて頂こうと思います。
以前、『新入社員はアスリートだったのです!』の記事にて
小西編集長にご紹介頂いた通り、
私はフェンシング日本代表として、
ジュニア世界選手権やワールドカップに出場させて頂くなど、
大学を卒業するまでの約10数年間を
ほぼ毎日フェンシングをして過ごしてまいりました。
そんな私にとって太田選手の快挙は
今回のオリンピックでの一番大きなできごとでした。
また負けはしましたが、
決勝での太田選手の試合をテレビ観戦させていただき、
(決勝のみしか見ることができませんでした。)
すばらしいフェンシングに心から感動させて頂きました。
しかし、その一方で私の周りの方々から
ルールを理解することが出来なかったという声を
たくさん耳にいたしました。
確かにフェンシングはルールが難しく
今までにフェンシングになじみのなかった方々には
どちらの選手がポイントをとったのか分かりづらく
なかなか応援しにくいスポーツであることは
確かだと思います。
フェンシングには
①フルーレ、②エペ、③サーブルと言う
三種目があります。
競泳の種目のようなもので、
選手はその中から自分にあった種目一つを
選んで特化していきますが、
日本では二種目されている方も
多くいらっしゃいます。
なぜ二種目かというとエペとサーブルは
動きが大きく違ってきますので、
普通はフルーレとエペもしくフルーレとサーブルを
はじめに選択いたします。
こういった意味でもフルーレは
日本で一番メジャーな種目と
言えるのではないでしょうか。
太田選手が銀メダルの獲得したのも
このフルーレという種目です。
フルーレは特にルールが難しく、
10年以上フェンシングをしていた私でも
判断出来ないこともありますし、
そのときの審判の基準によっても
かなり違ってきますので、
一流の選手は審判のルールに
合わせることも重要な技術になってきます。
簡単にルール説明をさせて頂きますと
①フルーレは先に権利の奪い合いを行い、
お互いが同時に又は短い時間内で突き合えば、
権利を持っているほうがポイントを獲得します。
ポイント有効面は上半身ジャケットを着た部分
(頭、腕は除きます)となります。
この権利の取り方が相手の剣を自分の剣で叩く、
先に前方に動き出す、手を先に伸ばすなど
色々あってルールを難しくしていると思いますが
この権利の取り合いこそが
フルーレの醍醐味とも言えると思います。
ちなみに剣術の練習では
練習相手を殺しては大変なので、
攻撃をされたら先ず防御する、
言い換えれば権利を奪ってから
攻撃し始めるというルールがありました。
このルールをそのまま適用した種目が
フルーレと言われています。
②エペは全身頭の先から足の先まで
何処でも先に突いた選手にポイントが入りますが
電気審判機に1/25秒が設定されており
この時間内に両選手が突きあえば
両者にポイントが入ります。
エペは一番実践的で昔の決闘に
より近いと言われています。
貴族の決闘は相手を殺すことに
意味があるのではなく、
傷つけられた名誉を
取り戻すために行われるため、
相手の体から血を流せば勝利という
取り決めがありました。
これがエペの起源とされています。
まさに騎士道精神ですね。
③サーブルという種目は
フルーレ同様権利の奪い合いがあり、
他の種目との最大の違いは突きだけではなく
切りも有効だということです。
有効面は上半身(頭、腕を含む)となります。
なぜ、上半身だけかというと
騎馬民族の戦いがこの種目の起源であり、
騎馬民族は馬に対して尊敬の念を持っており、
たとえ相手の馬であれ傷つけることは
不名誉なことだとされていたからだとされています。
日本フェンシング界を応援する、
一人として太田選手が銀メダル獲得という
すばらしい成績を残したこの機会に
もっとみなさまにフェンシングを知って頂きたいなぁ
と感じました。
私もフェンシング普及のため
少しでもお役に立ちたいと思っておりますので、
フェンシングに興味を持った方は
是非お声をおかけ下さい。
もっと詳しくフェンシングの面白さや
ルール説明させて頂きます。