映画館にて
仕事が終わってから
何年ぶりかに独りで映画を見に行った。
時間潰しの意味もあったので
とにかく短めの映画で待ち時間がない、
ちょうど良いのを探して
映画館に行き指定の席を決めて、
劇場に入るとなんとお客さんは南斗ォ~
僕入れて二人でしたぁ。(笑)
独りめの人の貸し切り気分を潰してしまい
何か悪いなぁ~って思いつつ、
もしや怖がりな人だと
ちょっと安心して貰えたかなぁという、
分かんないなりにどっちともとれる
自分勝手な考えをしてるうちに
映画が始まった。
あとこの文面の中で重要な部分なので、
丁寧に説明すると僕は体積とか面積とかがあるので(笑)、
指定席なら一番後ろの席をとる癖があるのです。
その時も勿論一番後ろの、
階段に近い真ん中ハシの席をとりました。
だがしかしその劇場に入ると、
一番後ろの席が背もたれ角度が悪くて、
それとちょっと気持ち通路が後ろだけ狭かったし、
なんせ劇場に5百席位あるのに
たった二人しかいないのもあり、
まあいいかな?って感じで
自分が購入した指定の席の
1つ前の席に座ったのでした。
何かズルした気分にひたりながら、
映画を見てて約20分を過ぎた頃に、
突然劇場の扉が空いたので、
遅くてタイミング悪い客も居るなぁ~とか思いながら、
その客がこっちに向いて歩いて来た。
しかも僕からの距離6メートル位に近づいた時に、
その人がマックのチーズバーガーを食べながら
近づいていることに気づく。
何か日本橋帰りっぽい感じの
無愛想で空気読めてない人だなぁと思ったら、
そのチーズバーガー君が
僕の席の横で立ち止まった。
そこで僕は反射的に、
足をたたんで前を通れるようにしたら
チーズバーガー君がポテトを食べながら
(オイオイ食い方の二刀流かよ?)
「そこは僕の席ですよ!」と
僕の目を見ずに話し掛けてきた。
なんでよりによって5百席あるのに
かぶっちゃうんだぁ?
それにしても店員もこんな客数やったらさぁ~
二列以上離した指定席を売れば良いのに~
とかなんとか思いながら
僕の頭ん中は、えっマジかよ!って
ビックリなんだけど、
やはり悪いのは僕だし
「すいません」と謝って、
ちょっと移動しようとしたら、
チーズバーガー君が紳士的に
「分かりました。私の方が移動しますから…」
と言ってかなり遠い席に
チーズバーガーとボテト食べながら移動を始めた。
その一部始終を最初に劇場入りしたもうひとりの人は、
かなりこっちのやり取りを気にして見ていたのだが、
チーズバーガー君が席に座るのを確認して、
映画の方にやっと目を戻した。
その瞬間に映画館は
シーンとして主人公が放ったセリフは
「お前は既に死んでいる。。。」だった。(笑)
映画が終わり北斗神拳の使い手気分で、
早足でエレベーターに向かったのだが、
最悪にも三人とも同じエレベーターになってしまった。
あ~最悪やぁ
一番ビックリしたのが、
エレベーター内でチーズバーガー君が
まだチーズバーガーを食べていたことだ。
食べるの遅いのか、
沢山持っているのか分からないのだけど、
チーズバーガー君以外の
僕ら二人はなんか連帯感が
生まれそうな気がしましたが、
連絡先交換までには至らずでした。
あとチーズバーガー君が、
本当に僕が座ってた席の半券を持ってたのか?
を確かめられなかったのを
後悔するも仕方なし。
まぁそこはチーズバーガーを信じよう!
まぁ人生って色々あるね(笑)