河原 真 OFFICIAL BLOG [Simplicity & Fortitude]

Shin Kawahara [musician]

Bassist
Birthday : 1981/4/1
Hometown : Hiroshima Japan

2013/03/21

朝まで、いや、朝から??

ずっと調子悪かった自宅のCDプレーヤー。CDを入れても読み込まないという状況が続いていた。だからiPodやパソコンをオーディオに繋げて音楽を聴いていたわけ。まあ、特に困ることはないのだけど。

で、そのことをすっかり忘れてこないだCDを2枚ほど買って帰ってしまった。なんかね、ジャズのCDとかビビるくらい安くなってて。ひとりのリスナーとしては当然嬉しいのだけど、ミュージシャンとして、つまりCDを作って売る方の立場からすると、改めてこのCD大不況時代を嘆くばかりなのであります。

アルバム3枚で¥2,000セール!とかね。おっ!ラッキー!と思うのは一瞬で、次の瞬間、いやいや安過ぎますってちょっと!!みたいな。そうでもしないと売れないっていう現状。

考えてみれば自分もちょっと前に比べて格段にCDを買う量は減っている。うーん。。。

でもやっぱりCD買うと嬉しいし、一分でも早く家帰って聴きてー!ってなるわけで、そんな少年のような高ぶった気持ちで自宅のCDプレーヤーを目の前にした瞬間、凍りつく。

うわ。そうじゃった。プレーヤー壊れとった。。

そこで思い付くのはやっぱり、パソコンなりiPodなりに取り込めばいいじゃんってことなんだけど。いや、それじゃレンタルしてきたのと何にも変わらんと思い、意地でもCDプレーヤーで再生しないと気が済まなくなった。

ダメ元でプレーヤーにディスクを入れてみる。やっぱりダメ。読み込んでくれない。再度チャレンジ、やっぱりダメ。チャレンジ、ダメ、チャレンジ、ダメ、チャレ…

ちくしょう。悔しい。

しかし、そこで自分でプレーヤーを分解して修理するなんて技術なんてあるわけがない。

そこで最後の悪あがきで、CDを入れるトレーの中を”フーフー”してやった。息を吹きかけて中のホコリを飛ばすという、少年時代にファミコンで培った必殺技を使った。


はははは。なおった!!!ファミコン世代をナメんじゃねー!!!


まあそれで、無事に平和にCDが聴けたとさ。


ちゃんちゃん。



ちなみにこの日に買ったCDは

ハンクモブレーの「WORKOUT」


チャールズロイドの「Forest Flower」



どっちもかっこええ!!



まあ確かにiPodとかパソコンで音楽を聴けるのは便利この上ないんだけど、便利過ぎてすぐ別の曲にしちゃったりとか、なんかゆっくり聴けないってのもありますね。
やっぱりCDなりレコードなりをわざわざ棚とかダンボールから探して持ってきて、セットして…っていう手順って結構大事なのかも。自分でお店を回って探し当てたアルバムとかなら尚更。


当然だけど、CDやレコード、特にアーティストのオリジナルアルバムは芸術作品なわけだから、その作品を通してじっくり聴いて、その時期にそのアーティストがどんなモノを作り、そこにどんな狙いやアイディアがあるのかを感じ取ったり、歌モノなら歌詞をじっくり噛みしめたり、楽器演奏のかっちょいいところにシビれたり。


単純に音楽としてももちろん、「芸術作品」としてそのアルバムを楽しむってのはやっぱりいいもんですね。確かにライヴやレコーディングの仕事のときに事前に曲を予習復習したり、原稿や譜面を書くときにいろんな曲を聴き比べたりするにはパソコンやiPodは非常に便利ではあります。何万曲の中から瞬時に曲を選び出せて、好きな部分から再生できる。実際に仕事では非常に助かってはいます。



だから一枚のアルバムをじっくりアタマから最後まで聴いて楽しむっていう、以前は当たり前のようにしていたことをめったにしなくなったのは自分だけではないはず。特にミュージシャンは。


でも、もっと若い世代、例えば10代の人たちにとってみればその便利さが当たり前なわけですもんね。アルバムをフルでじっくり聴いたりとかは以前より格段に減ってきてるのかも知れない。特別好きなアーティストは別として。ちょっと興味持ったくらいじゃCDまで買わないだろうし、YouTubeで下見してダメならアウトだし。実際にリスナーとしての自分がそうなりかけてるわけだから。



だから作り手の自分たちとしたら、やっぱりひとつの作品としてじっくり聴きたいと思ってもらえるようなモノを作っていかないといけないし、そう思われるだけの魅力を持ったミュージシャンでいることが必要なんだってことを改め感じさせられるわけなのだ。




というわけで。また。


SHIN

コメント

早朝の更新、おつかれさまでした。楽しく読みました。

CD、ここ一年どんどん増え続けてる私としては、これもジェネレーションギャップなのかな、と。TUTAYAでレンタルとか、あんまりできないんですよね。手元に置いておきたい性分なので。
 結果、一度しか聴いてないアルバムもでてきちゃうのですが、気に入ると毎日そればかり聴いていたり。

 買う時も、ネットで家に居ながらにして安価に、簡単に買えてしまうわけなんだけど、やっぱり手に取っていろいろ見比べて買いたい。
 そもそも、同じものがズラッと並んでる 本屋とかレコード屋とかボタン屋とかが好きなので、許されるなら何時間でもウロウロしてしまいますね。
 ジャズに関しては、真さんのつぶやきをずいぶん参考にさせて頂いてます。広すぎてどこから手をつけていいのかわからないので。ちょっとずつ、名前も覚えてきましたよ。

 と、いうわけで、今もWORKOUT聴きながらの長いコメントになってしまいました。MOBLEYカッコいい!

なんか、プレイヤーと格闘する真さん想像してにやけてしまいました。そのフーフーやるやつ、わたしもやります(笑)ファミコン時代に、近所の男の子と遊んでて、フーフーでもつかないときは、カセットの指す部分をべろーんって舐めてましたその子(笑)でも不思議とそれでつくんですよねー。
CDを買うことはたしかに少なくなったけど、わたしは逆に、中学生のころよりも、高校生のころよりも、金銭的な余裕ができて、よく買うようになりました。パソコンに取り込んでしまえば済むし、実際いまはiPodで聴くのが主だし。でも、CDのジャケットとかこだわってひとつひとつつくったもの、そのものを手に持ってるだけで優越感というか、しあわせで。ひとに貸し借りもできますしねー。オススメのやつは貸して、借りて。それはCD持ってないとできないことやし、サインとか書いてもらってるCDじまんしたり。なんかよくわからんけど、便利も大事やし、そういう形として手に取ることができるものも大事。どっちもがうまく共存していけたらいいですねー。
さて、BIGNOUNの音源はどんな形になって手に届くんやろな〜♪(^^)

お〜真さん!朝まで書いて頂いたブログ&更新ありがとう。長文で素晴らしいぜぇ〜(^з^)-☆


ファミコン世代の底力も見せて頂き、あざ〜す。恐るべし!河原真(呼び捨てでごめんなさい)よっ、神の息!(笑)


俺は、やっぱりアナログだから、CD買う派です。


ずら〜と並んでるCDを見てるとゾクゾクするんですけど(笑)俺だけ?


♪BIGNOUN♪のファーストアルバムもめちゃくちゃ楽しみにしております。又ライヴ会場での物販で、再会したいものですね(^з^)-☆Newアルバムを引っ提げて全国ツアーも期待大。待つのも、楽しみのひとつ。♪早く来い来い〜お正月?(笑)そっちかっΣ( ̄◇ ̄*)エェッ。

真君おはよう。
ブログ更新ありがとう。

音楽の作り手や売り手から見たら、簡単に音楽を聴ける現代はCD大不況時代かもしれないけど、私のようなアナログ世代から見たら、音楽が便利で身近になった素晴らしい時代だと思うよ。

私の子供の頃は音楽を外に持ち出すことすらできなかたの。おうちで聴くものだったのよ。想像つかないでしょ?(笑)
居間には、応接室のサイドボードか!ってくらいの大きな木製のレコードプレイヤーがあった。
両脇におおきなスピーカー、真ん中の観音開きの扉の中には、クラシックやジャズやいろんなLPレコードがいっぱい収納されてて・・・全部おじいちゃんのコレクション(笑)その上部にプレイヤーがあるの。
おじいちゃんと一緒に聴きたいレコードを選んで、それをセットして、そーっと針を置いて聴く。
あー、懐かしいなぁ(笑)
そんな頃に比べたら、今は素晴らしいよ(笑)

先日、STEREO,FLAKE,THROAT RECORDの店主、カンドリさんダワさん五味さんのトークショーに行ってきました。
最近は若い女の子のお客さんがどんどん増えてきてるって言ってた。
便利になった反面、また新たに音楽を大事にしようとする人たちも増えてきてるってことじゃないですか?
アーティストの「芸術作品」を大事にする人がもっと増えればいいね。

BIGNOUNの「芸術作品」も本当に楽しみにしてるよ!!

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