頑張り人『ナオトインティライミ』
熊本支援活動に行ってきたレポートの続きです。
ボクが熊本に行った前日に、歌手のナオトインティライミさん(ナオトさん)が、熊本でチャリティイベントを開催されていました。
そして翌日にも残って夕方の飛行機の時間ギリギリまで被災地や避難所を回りたいとのことだったそうで。
早速マキとボクも合流して、一緒に避難所へ行きました。
ナオトさんもマキ同様、躊躇なくガンガン動き回るんです。
マキと一緒に塩飴を配る作業を続けていきます。
「こんにちわー!お邪魔しますねー。よかったら飴食べてねー」
「みんな大変だったねー。一緒に頑張ろう!ボクも頑張るし、絶対また来るから」
そう言って回っていきます。
写真撮影とかに全て応えて。
「どんどんいこう!時間が許す限り見たいし、声掛けたい」
そう言って、汗だくになりながら、どんどん動いていくんです。
一緒に事務所の方が帯同しており、一応素材としてそういう活動を記録するためにカメラを回していましたが。
あとでマキから聞きましたが、ナオトさんはカメラとか全く関係なく動いてきたとのこと。
マキにしてもナオトさんにしても、彼らの本気の行動が被災者の方々を本当に笑顔にしていくんです。
そしてそれだけじゃなく、ボランティアの方々までもが、ドンドン笑顔になる。
まさに笑顔とパワーを伝染させていく伝道者たち。
そんな彼らが特に心配に思っているのは子供たち。
ナオトさんもサッカー好きで、実力もプロから声が掛かったことがあるくらいですから相当なのですが。
続いて向かった小学校では、もちろんアポなしでグイグイ入っていきます。
学校の先生や子供たちから歓迎を受け、わーわーって大盛り上がり。
写真撮影にも応じます。
そして先生らにお願いして、わずかな時間でしたがみんなでサッカー開始!
ボクも一緒になってプレーしてきましたが。
いやーサッカーの力ってすごい。
女の子も男の子も、わーわー言って一心不乱にボールを追いかけて。
あっという間に子供たちとも打ち解けて、笑顔が溢れる時間となりました。
そして最後にはナオトさんからの歌のプレゼント。
「みんな一緒に歌おう」
って歌い出したら、子供たちも吸い込まれるように一緒に歌い出して。
アカペラで歌うナオトさんと、一緒に口ずさむ子供たちの姿に鳥肌が立ちました。
こうやって、彼らの繋がりが生まれていくことを感じました。
この小学校を後にして向かったのは、マキの活動に同行していた、地元出身でロアッソ熊本所属の森川泰臣選手(タイシン)の自宅。
実はタイシンはこの小学校の出身で、小学校からもすぐのところでご両親が焼肉屋をやっているのですが。
今回の震災で全壊し、営業は全く出来ない状況になってしまったとのこと。
そこに行ったら、タイシンのご両親らもいて、ご挨拶にいきましたが。
話を聞くと、これから取り壊しをして、いつになるかわからないがお店をまた頑張ります、とのこと。
それを聞いたナオトさんは、「必ず食べにきます!」と。
それを聞いてて、この人は本当に来るだろうなぁって思いました。
そしてその言葉が、被災者であるタイシン一家にとって、どれだけパワーになるだろう、って感じましたね。
これもナオトさんの持つ力だと思います。
その次に伺った小学校は、残念ながら飛び入りで何かをすることはNGに。
子供たちの勉強が遅れてることとかもあるのかもしれないけど、校長先生に断られちゃって。
でもこれってすごく残念なこと。
だって、プロの歌手とサッカー選手が激励に来てくれてるのに。
子供たちにとってパワーになるのは、目の前の勉強なのか、そういう存在の人とたちから元気をもらうことなのか。
勉強させなきゃと思う大人が、子供から楽しい時間を与えないのはどうなのかな、って。
ちょっと残念な出来事でしたが、でも学校の事情もありますからね。
ということで次の小学校へ。
これが、Vol.1でも書いた山西小学校ですが、こちらは神対応。
飛び入り訪問にも関わらず、校内放送で子供たちを音楽室に集めてくれて。
ナオトさんも気合が入って、ギターを抱えてチューニング。
早速即興ライブがスタートしたんです。
ナオトさんは若い頃、世界中を旅してきた経験があります。
その先々で歌を歌い、人々を笑顔にしてきた人。
その力とスキルがすごい。
どんどんみんなを引き込み、そして笑顔にしていくんです。
そんな歌を聞いてて、マキも涙を流してました。
そして最後にはメッセージ。
「辛い経験だと思うけど、これを経験した人にしか話せないことがある。10年後20年後に、それを多くの人に伝えていってほしい。ボクも頑張るから、一緒に頑張っていこうね」
って。
歌い手って本当にすごいですね。
特にナオトさんのようなシンガーソングライターさんは、その思い歌の歌詞に乗せて届けることができる。
その場にいた誰もが、ナオトさんのそんなパワーを感じたと思います。
そしてそして。
最後はお決まりのサッカー!!
もうフライトの時間が迫っているっていうのに、ナオトさんもギリギリまでボールを追いかけて。
「ごめんねー、また来るからねー!」
って言って、最後走り去って行きましたが。
聞いたらナオトさん、2週間に1回訪問に来てて、今回で3回目だったそう。
めちゃ忙しい合間をぬって、もう3回来てるんだ...
「また来るからね」
ナオトさんのこの言葉の意味は、「また」本当に絶対に会いに「来る」ってこと。
彼のような人と再会できる喜びって、そりゃ想像しただけでも嬉しいですよね。
しかもライブに行って会うんじゃない。
自分たちの地元、避難所や小学校に来てくれるんですから。
ナオトインティライミという漢もまた、本当にすごい方でした。
120%、有言実行。
ボクもまた、ナオトさんからパワーをもらっちゃいました。
ということで、以上で報告Vol.2は終了です。
もう少し書きますので、次もお楽しみに。
「頑張るときはいつも今」