Jアカデミーダイレクター研修4日目。
この日は視察予定だった午前のトップチームの練習がオフになったのですが。
一方で急遽、デュッセルドルフ水内総領事から直々にこの研修団が領事館へご招待いただくことになり、早速訪問へ。
短い時間でしたが、総領事からはドイツ人と日本人の類似している部分と異なる部分の話を伺いました。
その中でもすごくしっくりきたことが1つ。
ドイツ人は目標をしっかりと立てて、それにむけてまっすぐ進んでいく。
逆に日本人は目標がはっきりとせず、臨機応変に対応しながら、様子をみながら進めていく、という話。
確かに日本人ってそういうとこありますよね。
サッカー界で言うと、世界のトップ10に入ると宣言したはいいけれど、フランスやらスペインやらドイツやらと、結果を出した国の後追いをしてしまって。
代表監督が変わるごとにサッカーのスタイルも変わってしまっていますが、それに対応しながらやっていっているという感じ。
ボクは、目標をとにかく細かく立てるタイプ。
そしてそこから逆算して物事を進めていくんです。
そういう意味ではドイツ人の気質は合うということを再確認しました。
そんな総領事からの話で、ドイツ12年目にして気づきがあったという感じです。
最後に総領事とも記念撮影。
この貴重な機会のあとは、オフィスに戻ってU18のポレンスキー監督とのディスカッション。
フォルトゥナの特徴的な存在であるチームを任されている大事な存在。
このチームの存在意義や、実際の活動の様子や結果を聞きながら、1時間ほど良い対話になりました。
さらにランチ休憩を挟み、ここからはトップチームのフンケル監督が、育成型にシフトチェンジすることの重要性を話してくれまして。
続いてはジャスティンも、日本とドイツの違いや、U19・U23とトップチームの違いについてなどを詳しく話してくれました。
さらにここから、チーフスカウト、アカデミーマーケティング担当と続き、最後は会長も登壇。
育成型クラブにシフトチェンジした現状を細かく分析しながら、非常にわかりやすく話してくれました。
こんなことを書くのは少しおかしいですが、普通こういうところに会長が出てきて細かく喋るって、なかなかないことだと思います。
まして監督もわざわざ来て喋ってくれるってことも、まあないですからね。
それくらいフォルトゥナには、この案件を本気で対応させたつもりです。
ボクが日本人の視点で考えて、話してもらうべき人を選んでますので、皆さんにもきっとすごく勉強になったのではと思います。
しかしこの日は、これじゃ終わらない。
夕方はバスに乗ってシュトゥッツプンクトの活動の視察へ。
シュトゥッツプンクトとは、ドイツサッカー協会が全国に366箇所作ったスカウティングポイントでして。
U12、U13、U14、U15の4チームがあり、それぞれの地域でユースアカデミーに所属していないアマチュアクラブに所属している子たちからセレクトして、週に1回のトレーニングを行ってるところ。
育成年代における、アマチュアクラブとプロクラブの橋渡し的要素もあります。
シュトゥッツプンクトのコーチの細かい説明を聞きながら。
そしてそのあとは、ドイツサッカー協会主導の指導デモンストレーションが行われまして。
これも地元アマチュアクラブのコーチらと一緒に視察しました。
実際の現在のドイツ代表には、このシュトゥッツプンクトで見つけられた子供で、その後飛躍して代表入りとなった選手が2人います。
それがレアルマドリードのトニー・クロースと、バイエルンのジョシュア・キミッヒ。
この名前を聞くだけでも、このシュトゥッツプンクトの重要性を感じますよね。
そんなこんなで夜はシュトゥッツプンクトのコーチらとともに夕食会を行い、ワイワイと賑わいながら夜は更け、ようやくこの日が終了となりました。
ちなみにこの日がこの研修のデュッセルドルフ編の山場。
なんとか皆さん、乗り切ってくださいました。
4日目の報告は以上です。
「頑張るときはいつも今」