恩義。
今日は恩義のお話。
一般的に日本人とはとても律儀で、恩と義理を忘れない民族と言われています。
きっとそれは辿っていくと武士道や道徳、という部分に行きつくのかなと思います。
誰かに優しくされたら、その恩を忘れてはいけない。
誰かに優しくするとき、見返りを求めない。
そんな概念が我々日本人には特にしっかりと染み付いていますよね。
それがきっと、“おもてなし”の精神でもあるんでしょう。
オレも、これまでいろいろな方の力を借りてきました。
たくさんたくさん助けられてきました。
口が裂けても自分ひとりの力でやってきたなんて言うことは出来ません。
そういう方々への恩は絶対に忘れてはいけないと日頃から思っています。
でも、それでも忘れてしまっていることも多々あるでしょうし、不義理があるに違いないです。
本当に申し訳ないですが、でも出来るだけそういうことのないよう気をつけているつもりです。
人間とは一人では生きていけないものです。
だからこそ、すべてのことに出来るだけ感謝して生きていかなくちゃいけないなって思っています。
憎まれ口を叩く人がいたとしても、その人のお陰で大切な人を再確認出来るのですから、感謝です。
オレに難題ばかりぶつけてくる人にも、乗り越えるために努力をする以上、成長するチャンスを与えてもらったことに、感謝です。
上手くいっているときには周りに人が集まってきます。
需要があるから、ちやほやされることもあるかもしれません。
もちろん、寄って来てくれる方々にも感謝です。
でも、そういうときこそ、絶対忘れちゃいけない。
上手くいっていなかったとき、
暗闇でもがき苦しんでいたとき、
不安と直面していたとき、
自信を失いそうになっていたとき、、、
そんなときに傍にいてくれた人を。
スッと手を差し伸べてくれた人を。
大丈夫だって言ってくれた人を。
自分の時間を費やしてくれた人を。
自信を取り戻すための言葉をくれた人を。
一緒に朝まで酒を飲んでくれた人を。
ドイツに来てからの話ですが、あることがあって、ちょっと落ち込んじゃったことがあったんです。
そのとき、120km離れたとこに住んでた友人が、夜21:00過ぎにも関わらず、
「今から行くから待ってて。一緒に飲み行きましょー」
って言ってくれたんですよね。
そして120kmの距離を来てくれて、ホントに朝まで付き合ってくれたんです。
オレはその1日でだいぶ切り替えられたんで、また翌日から頑張るぞーってなったんですが、その日はとにかく駄目だった。
365日ある1年の中で、いやいや、3年5年の中でもその日は大事だったかもしれません。
次の日でも、その次の日でもなく、その日だったんですよね。
そこへ、躊躇なく来てくれたその友人に、オレはホントに感謝しました。
たぶん、本人はそこまで意識してなかったかも。
へこんでるなんら、一緒に飲んで励ましてやろ、くらいだったかも。
でも大事なのは、ちょっとの躊躇もなく「待ってて」って言ってくれたこと。
そして一緒に酒飲んでるうちに、だいぶ気が楽になりました。
「ありがとう」って何度も何度も言いました。
そしてそれ以来、この恩は絶対に忘れちゃいけない、絶対にいつか返さなくちゃって思ってました。
そんな友人が、ここ1、2週間、ちょっとナイーブだったんです。
転職のことでいろいろと悩んでて、ちょっと不安になってて。
インターナショナルな仕事をしているからこそ、いろんな重圧とかも受けながら逞しく生きている友人なのですが。
だから、オレはオレに出来ることはすべてしようと思ってました。
そんな彼に朗報が届いて。
また新しい挑戦が出来ることになったんです。
マジ、自分のことのように嬉しかったですよ。
男同士だしね、面と向かって言うと恥ずかしいこともあるんですけど。
一緒にいるとふざけあっちゃうとこある仲なんですけど。
だけど、「大丈夫」って言い続けてたから。
「良かったな。おめでとう」って言えて、嬉しかったです。
彼の新しい仕事先はちょっとまた遠くなるんだけど、まあそんなのは関係ありません。
オレはこれで恩を返したとは思っていないし、今後も何かあったら力になりたいと思ってます。
ちなみにオレは仕事で会議があり、見送りにはいけなかったんですが。
旅立つ前ににね、メールが来たんです。
「げんさん、いろいろありがとうね」
って。
なんかわかんないけど、グッて来ちゃいました。
親しき仲にも礼儀あり。
「ありがとう」ってすごい力持っていますよね。
ホント、また新天地で彼がその能力を発揮してくれることを期待しています。
そして、また再会出来る日を楽しみにしています。
自分を日本人と思うからこそ、侍の血を引く民族だからこそ、それがときに損であると言われても、恩義を忘れないという自分の信念は、きちんと貫いていこうと思います。
それが日本男児の証だと思っています。
まあ、男児というには恐れ多い、もう33歳ですが笑
今日はそんなお話でした。
長々と読んでくれて、「ありがとう」。
「頑張るときはいつも今」
GENGO