カーニバルに思ふ。
11月11日、今年もデュッセルドルフではカーニバルが始まりました。
でもカーニバルって何、って思いますよね。
リオのカーニバルは有名ですが、それとはまたちょっと違って、ドイツにもカーニバルと言われる(元々は宗教)行事があるんです。
ということで、今日はそれを少しご紹介。
カーニバルは謝肉祭とも呼ばれ、キリスト教の特にカトリックの影響が強い地域の行事です。
ドイツではライン川沿いの街、特にケルン、デュッセルドルフ、マインツが盛んと言われています。
あ、ちょうどこの3都市にあるサッカークラブに、それぞれ日本人選手が所属していますね。
どのクラブもカーニバルの時には選手たちも仮装して、一緒に行事に参加するのが習わしになっています。
カーニバルの日程はイースターの日程によって決まるのですが、そのイースターが移動祝祭日(年によって3月中旬から4月中旬で変動)であるため、自動的にカーニバルの時期も少しずつ毎年変わります。
基本的には2月初めから3月中旬になるのですが、とにかくこの行事のために、多くの人が1年かけて仮装準備をするという熱の入れようで。
最後の薔薇の月曜日と言われる、カーニバルのフィナーレでは、どの町でも盛大なパレードが行われ、仮装した人たちが大行列で練り歩き、沿道の(こちらも仮装した)人々に向かってお菓子を投げるのが風習となっています。
実際にカーニバルが盛り上がるのは、このパレードを含めた最後の1週間くらいなのですが、実は正式に“カーニバルの季節”が始まるのは、その前の年の11月11日の11時11分となっていまして。
正確にはその時間になるとデュッセルドルフ市庁舎の前で、ホッペディッツと呼ばれる道化師が目を覚まし、カーニバルシーズンが始まることを宣言するんです。
YouTube: Hoppeditzerwachen 2017 in Düsseldorf
ということで昨日の市庁舎前では、小雨が降るなかでそのホッペディッツが登場したのですが、彼がフォルトゥナのカーニバル用ユニフォームを着用しているという演出がありました(上の動画の4分37秒ごろから)。
フォルトゥナも毎年いろいろな形でこのイベントに関わってきていますが、こうやって地域のイベントに貢献していくということは本当に大事なことです。
ただ応援してください、じゃなくて、クラブ側も積極的に地域のイベントの盛り上げに参加していく。
そしてこれはただの地域貢献ではなく、地域の伝統や歴史を重んじるという意味もありますから。
ちなみにフォルトゥナは、このカーニバルとそのための新しいユニフォーム作成への思いを込めたビデオを作りました(ドイツ語ですいません)。
YouTube: Narrentrikot - Das F95-Sondertrikot 17/18
こういう思いをしっかりと公に示していくってとても大事なことだと思うんですよね。
日本でも積極的に地域のイベントに参加する取り組みをしているクラブはたくさんあると思います。
徳島ヴォルティスさんが毎年阿波踊りに参加するのなんていい例ですよね。
そういう中できっと感じると思いますが、サッカーとはまた別の様々な団体とつながりを作る素晴らしい機会だと気づくはずです。
ドイツに13年近くいて、まだまだ知らないこともたくさんありますが、それでも人生の1/3以上を過ごしているこの街とこの国で知ったこと感じたこともたくさんあります。
それでもボクは日本人ですから。
こうやって日々蓄えている知識や経験を、どうやって日本に還元していくのか。
それが外国に住む日本人が担う一つの大きな役目なんじゃないかなって、勝手ながらいつも思っていますので。
こういうことも、このブログで少しずつ伝えていければいいなと思っています。
ちなみにデュッセルドルフのカーニバルでは、挨拶に「ヘローーーウ!」と言いますので。
もし機会があった、是非使ってみてください!
「頑張るときはいつも今」