ドイツ・スポーツフリーランサー GENGO SETA OFFICIAL BLOG 頑張るときはいつも今

GENGO SETA [SPORTS FREELANCER in Germany]

Fortuna Düsseldorf
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Hometown : Tokyo, Japan

03/26/2014

バイエルン。

ドイツ・ブンデスリーガは、今日バイエルン・ミュンヘンが優勝を決めました。

ブンデスリーガは18チームでホーム&アウェーで戦っていくので、全部で34試合ありますが、あと7試合を残しての圧倒的な結果での優勝です。

これには「バイエルンが強すぎてつまらない」という声も聞こえますが、オレはそうは思いません。


確かに、今のバイエルン・ミュンヘンは圧倒的な強さを誇っています。

昨季のヨーロッパチャンピオンズリーグでも優勝し、事実上、現在ヨーロッパ最強クラブです。

そんな姿を見て、金満クラブだとか、強欲クラブだとか言って、バイエルンを認めようとせず、なんとなくイメージだけでスペインのクラブやイングランドのクラブを贔屓するサッカーファンの方が多くいらっしゃいます。

もちろん、贔屓のクラブがあるのは自分の自由ですし、イメージで好き嫌いがあっても構わないとは思います。

かく言うオレも、バイエルンを贔屓している人間というわけではないので、バイエルンを応援してくれと言いたいわけではありません。

また、最近名誉会長だったウリー・へネス氏が約40億円の脱税を認めて辞任した話もあり、ちょっとグレーな印象も受けないことはありません。

ただ、とにかく何が言いたいかって言うと、ドイツクラブは、身売りをするようなことが禁止されているからこそ、身の丈にあった経営をしながら、少しずつ規模を大きくしていくしか、クラブを成長させる方法はないということなんです。

そんな中で、バイエルンは時間を掛けて、ゆっくりと、しかし確実に世界の頂点へ上り詰めていったんです。

それってカッコいいじゃんって思うんです。


バイエルンはしっかりと国内企業の支えを中心に成り立っています。

ちなみにそれはブンデスリーガのクラブの多くに共通して言えることなのですが。


今回のチャンピオンズリーグのベスト8に残った8クラブの胸スポンサーを見てもらえば、よく分かると思います。

レアル・マドリード → エミレーツ航空
バルセロナ → カタール航空
アトレチコ・マドリード → アゼルバイジャン政府
チェルシー → サムソン(韓国)
マンチェスター・ユナイテッド → AON(アメリカの保険会社)
パリ・サンジェルマン → エミレーツ航空
バイエルン・ミュンヘン → ドイツテレコム(ドイツの電話会社)
ボルシア・ドルトムント → エヴォニック(ドイツのエネルギー会社) 

バイエルンとドルトムントだけが、国内のスポンサーを胸に入れているんです。

そんな中、バイエルンが今季無敗という圧倒的な力で優勝を決めましたが、他のクラブはどう思っているか。

結論から言うと、残り7試合で対戦するクラブにとっては、なんとかして土をつけてやろうというモチベーションになっています。

最初からバイエルン相手だから捨ててるなんていうクラブは在りません。

結果的に負ける確立は高いですが、どのクラブも本気で勝つ気で挑むのです。

そしてそれがホームにバイエルンを迎え撃つのであれば、そのクラブを取り巻く環境にとっては最高の関心事になるわけです。

そして事実、バイエルンの試合は、ホームはもちろんですが、アウェーのどこへ行っても満員御礼になります。

迎え撃つ側からしてみれば、バイエルンはお客を呼んでくれる存在でもあるし、またクラブ一丸となって、町一丸となって、本気で挑みたい相手なんです。

そうやってバイエルンは、ドイツ中にサッカーの熱を振りまいてくれている存在なんです。

ちなみにブンデスリーガは現在、1部の下位の方では熾烈な残留争いが繰り広げられています。

上位の方はチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグ出場権をかけた争いもありますが、まあ上位は降格するかもしれないという心配がない分、少し危機感は劣ります。

それに比べ、下位争いはたった1つのミスが命取りになったりするので、どんどん緊張感が高まっていくんです。

今節の対戦カードを見ても、気軽にこっちが優勢かなぁ、って予想が出来ないんですもん。

事実、紙一重の違いで番狂わせが起こったり、思いがけない展開が待っていたりするのです。


現在17位に沈む、ブンデスリーガでリーガ創設から唯一ずっと1部にいるクラブのハンブルガーSVの動向は気になるところ。

また日本人選手が所属するシュツットガルト、ニュルンべルクあたりもどうなるのでしょう。

そんな感じでハラハラどきどきしていますが。

バイエルンとは全く関係のないところでも、サポーターたちは己のクラブを全力で応援していますので、例え残留争いでもスタジアムはいっぱいです。

意地と意地のぶつかり合いですし、そんなスタジアムの雰囲気は物凄いものになるのです。

それが、どこの国とも違う、ドイツの最も特徴的なところだと思います。


でも今日は、バイエルンの優勝におめでとうと言いたいです。

そしてそれを指揮しているグアルディオラ監督に脱帽です。

あれだけの個性は集団を、就任一年目でまとめあげ、そして無敗で優勝させたのですから。

彼のサッカーというより、彼の人間掌握術にアッパレという感じでしょうか。

あとは、出来るだけ怪我人を出さずに、チャンピオンズリーグも頑張って欲しいですね。

そしていい状態の選手たちをドイツ代表チームに送り出して欲しいと思います。


基本的にはバイエルン贔屓ではないですが、ドイツ代表は贔屓しています。

それからチャンピオンズリーグではドイツクラブを贔屓してみていますので。

やはり、ドイツサッカーの中で仕事をしている立場なので、世界で結果を出してくれることは大切なことですから。

とまあ、あっちこっちに話の飛んだ内容になりましたが。


最後は後半戦、8試合で1勝2敗5分のフォルトゥナに喝!!

気合入れんかい!!


今日の敗戦に一喝入れて、次の金曜日のホーム戦へ向けて切り替えますw


それでは。

「頑張るときはいつも今」

ドイツサッカー馬鹿GENGO