今日は皆さんにご報告があります。
実はこの度、ドイツに自分の会社を設立いたしました。
会社名はSETAGS UGにしました。
日本語ではセタークス UGです。
UGはミニGmbH(有限会社)という意味になりますが、ドイツ語訳になるので、説明は省略します。
とにかくSETA German Sport、SETA Gengo Sportなんて意味を込めて、会社名を決めました。
これまでの自分のドイツでのフリーランスでの活動を、法人化し、より社会的責任を持ってやっていくために、この会社設立に至りました。
会社の詳細に関しては、新しくオープンした会社のHPをご覧ください。
会社設立と言っても、あくまでも個人会社ですし、まだ社員はオレしかいません。
ですからとりあえず会社の代表ではありますが、営業も広報も、経理も通訳もお茶汲みも、すべてを兼任することになります。
フリーランスで仕事をしていたときよりも、社会的信用は格段に上がるでしょうし、その分いろいろな人に見られることにもなるでしょうから、気が引き締まる思いもします。
今回のドイツでの起業に関しては、本当に悩みました。
約1年前、フォルトゥナが2部に降格し、大前選手が日本へ(レンタル)移籍してしまったとき、果たしてここに残る意味がどれほどあるのだろうか、と真剣に考えました。
日本人フロントスタッフとしてブンデスリーガ1部クラブで、日系企業とのスポンサー契約締結を実現、そして日本人選手の獲得も達成し、通訳としてベンチ入りまで果たすことが出来ました。
そこからの挫折になったので、正直立ち止まっていろいろと考えました。
日本に帰ることを考えたのも事実です。
手前味噌ながら、ドイツで誰にも負けない経験を積んできた自負はありましたし、それを持って日本で新しい挑戦をすることも悪くないと思ったからです。
しかし自分の中では明確な答えが出せなかったので、いろいろな方に相談もしました。
そして最終的に行き着いた決断は、ドイツで前に進むという決断だったのです。
オレは決してまだ、このドイツでたいしたことを達成したわけではありません。
しかし、誰もが超えられるわけではないファーストステージは、長い年月をかけてクリアしたんだとは思います。
それをここで投げ出すわけにはいかない。
むしろ、セカンドステージ、サードステージを攻略し、どんどん未知なる道を突き進まなきゃって思いました。
そこで大きな不安になったのは、やはり経済的なこと。
今はまだ1人身ですが、33歳にもなって、家族が出来たときに養っていけないような経済力でいいのだろうか、と。
正直、こうやって海外クラブで自分の居場所を作ることには成功しましたが、それは経済的に楽な環境にいれるというものとはまた、違うものなんです。
安定を考えたら、もう違うのかもしれない、そう思うことすらありました。
でも思い直しました。
クラブに依存するからそういう考えになるんだ、と。
クラブと共存しながら、クラブにも自分にも利益をもたらしていく方法を考えるべきじゃないか、と。
そして行き着いた答えが、ドイツで自分の会社を設立するということだったのです。
でも、ドイツに会社を作ったからといって、ドイツに定住しようと決心したわけでもなんでもありません。
むしろ、この会社設立と同時に、仕事先はこれまで以上に日本を意識することになります。
“フォルトゥナ・デュッセルドルフ”というオレにとっての最大の武器を用いて、日本との仕事をもっと増やしていこうと思っています。
そのために、先日紹介したフォルトゥナモバイルサッカースクールをスタートさせましたし、それをドイツ・フォルトゥナでのサマーキャンプへ発展させていく予定です。
そうやってドイツ好きな日本人を増やしていきたいですし、オレの会社の活動を通じてドイツに実際に来る子供たちが増えてくれたら本望です。
クラブとは今年7月から新しい契約を結びましたが、日本での活動をより増やすために、フォルトゥナの日本の代理店としての独占の権利をいただくという項目を入れることを了承してもらいました。
これはすごく大きなことだとも思っていますし、これを価値ある権利にしていこうと思ってもいます。
もちろん、ドイツサッカーのセミナーや、講演活動、そしてブンデスリーガの解説などにも、引き続き挑戦していきます。
むしろ、それ以外の可能性ももっともっと広げていくつもりです。
そうやっていくことでこの会社が日独の架け橋となっていくことが出来るでしょうし、それがオレが考える理想的な姿なのですから。
とにかく悩んだときは、考えて考えて、考えて考えて。
よーく考えた上で、そして決断したら、信じて進むだけ。
結局、悩んだときは前進するべきなんです。
少なくともオレはいつだってそうやって生きてきたんですから。
まあそれが、ドイツで会社を作ることにした経緯というわけです。
今回の決断をするために、多くの方々に相談させていただきました。
この決断のために、背中を押してくださった方々もいました。
ずーっと「あなたは絶対、大丈夫。」と言い続けてくれた人がいました。
そして、決断してからも、会社の形態や、どういう形が適しているのかなどの詳細にまで、相談に乗ってくださった方々がいらっしゃいました。
会社のHPの製作を請け負ってくださり、細かい希望を汲んだ素晴らしいサイトを作ってくださった方々がいました。
そして、すべてを応援してくれた家族がいました。
そういった皆様一人ひとりに、この場を借りて心より感謝を申し上げます。
所詮個人会社ですし、フリーランスから法人に変わっただけと言えばそれまでですが、自分にとってははやり大きな決断だったので、ここできちんとお礼を伝えさせていただきたいです。
とにかく、不安に思うことはありますが、もうスタートしたので。
誰だってこうやって第一歩を踏み出すんだろうなぁって思ってはいますが、一生懸命模索しながら頑張っていきます。
自分が正しかったことを証明出来るのは、やはり自分だけです。
自分の目標を達成出来るのは、やはり自分だけです。
目標は逃げない、自分が逃げなければ。
そう思っていなくちゃいけませんよね。
これからも“頑張るときはいつも今”精神で、自分らしく続けていきますので、応援よろしくお願い致します。
やっと皆さんに報告できた。
それだけで、ちょっとホッとしました。
有言実行。
これからも続けます。
「頑張るときはいつも今」
SETAGS UG代表
瀬田元吾