ドイツ・スポーツフリーランサー GENGO SETA OFFICIAL BLOG 頑張るときはいつも今

GENGO SETA [SPORTS FREELANCER in Germany]

Fortuna Düsseldorf
Birthday : 1981/1/1
Hometown : Tokyo, Japan
November 2017

11/26/2017

浦和レッズの経験。

浦和レッズがACL(アジアチャンピオンズリーグ)で10年ぶりの優勝を飾りましたね。

本当にすごいことだと思いますし、心からおめでとうございますと言いたいです。

僭越ながら、決勝も含めてACLを戦うレッズの試合をいくつか見させていただきましたが、本当にハードな試合が多かったのではないでしょうか。

スケジュール(外国とのホーム&アウェー)も含めて、やはり日本人同士の試合となるJリーグに比べて、負荷の高い試合をしてきたと思います。

代表チームの試合ではないですが、その国を代表して出場してきているクラブチームですから、やはりその国を背負ってきている部分もあるはずですし、独特のプレッシャーもあるはずです。

だからこそ、決勝まで行けたことで多くの試合ができたということも含めて、この緊張感の中で、優勝を勝ち取ることができたことは、掛け替えのない経験となったのではないでしょうか。


ちなみに今日は、ブンデスリがで注目の2試合がありまして。

ドルトムントvsシャルケのルールダービーと、ボルシアMGvsバイエルン・ミュンヘンの2試合ですが。

ルールダービーの方は、ドルトムントが前半を4-0でリードしたにもかかわらず、シャルケが後半に4点を取り返して同点でタイムアップになるという、(見てるだけなら)見応えのある面白い試合でした。

どちらもドイツを代表するチームですし、クオリティも高い同士ですが、追う方と追われる方の色々な精神的な動きが手に取るように見えましたし、とんでもない肉弾戦になっていました。


一方、ボルシアMGはホームで王者バイエルンを迎え撃ち、2点のリードを奪う展開になりまして。

そこからはサウンドバックのごとく、バイエルンが猛攻を仕掛けるも、1失点で堪え切ったボルシアMGが大金星を収めることとなりました。


どちらの試合も、ドイツを代表するトップクラブの選手達が、歯を食いしばって鬼の形相でぶつかり合っているんですよね。

それぞれの試合が予想に反する点の入り方になったってこともありますが、でも多かれ少なかれ、ブンデスリーガでは似たような試合が毎週行われているんです。

何が言いたいかっていうと、今回レッズがACLを勝ち上がる上で経験したハードな試合ってのが、今後の日本サッカー界に必要なんだろうな、と。

Jリーグを否定しているわけではありません。

でもやはり日頃からドイツのサッカーを見ているボクにとっては、ときどき見るJリーグの試合は、技術面は非常に高くても、そのハードさが足りなく感じることが多いんです。


ACLの試合ではそれを経験できると思うし、そしてそのハードな負荷の中でも、日本人選手達は十分に自分たちのパフォーマンスを出すことができるんですから。

それを今回レッズが証明してくれたと思うし、だからこそ、Jリーグでもそのハードさを求めていけるようになるといいなと、心から思いました。


最後にボクノ個人的な意見ですが。

Jリーグにそれを追求していくために必要なものは、レフリーのクオリティに他なりません。

DAZNという大きな資金源を持った今、Jリーグにはそこに本気で着手していただきたいなと思っています。

それができれば、また日本サッカーは、次の一歩を出せるはずです。

以上、夜中のつぶやきでした。


「頑張るときはいつも今」

11/25/2017

小さなフォルトゥナファン増幅中。

前々回のブログで書いた件ですが、改めて書かせてもらいます。

ちょっと背景とかも含めて、詳しく書かせてもらいますんで、よかったら読んでください。


先週、デュッセルドルフ日本人学校小学部2年生らのためのESPRITアリーナ見学会を実施しました。

この企画は10年前からやっているホームタウン活動の一つで、今回が節目となる10回目となりました。

10年前はフォルトゥナはまだ、3部リーグ所属でした。

ボクがフォルトゥナのフロントに入って最初に考えたことは、とにかくデュッセルドルフに住んでいる日本人の皆さんに知ってもらうことでした。

それくらい、みんな知らなかったし、まあ3部リーグ所属のサッカークラブじゃしょうがないことなんですけど。

そこでボクは当時の日本人学校に相談に行ったんです。

すると2年生の学年行事に学校を出て公共交通機関に乗って、何か施設を見学に行くという企画があることを知りまして。

それで、是非それをESPRITアリーナ見学会にしませんかと掛け合って、それを承諾してもらったところから始まりました。

最初の年は地元の新聞社が面白がって取材してくれて、また3部リーグ所属だったこともあって、練習終わりにグランドに入らせてもらえて、選手たちと一緒に写真を撮らせてもらうことができました。

翌日の写真に大きくその記事が出たので、子供達の親御さんらは、そのドイツの新聞を買いに走ったと聞きました。

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ボクも最初の企画としては大成功、と思ったんです。

でもね、それでフォルトゥナ大好きな子達が増えたという実感はあまりなかったです。

それで、よく考えてみたんです、子供達からしたらどう感じたんだろうな、って。

そしたらなんとなくわかったんですよね、そうかって。

きっと子供達からしてみたら、学校の行事としてデュッセルドルフのサッカーチームを訪問して、見たこともない外国人の選手達と写真撮って、巨大なアリーナを見学しただけ、、、だったんです。


でもありがたいことに、学校側はこの行事をすごくポジティブに評価してくれて、翌年もやりましょうってなったんです。

その2年目はね、フォルトゥナが10年ぶりにブンデスリーガ2部に昇格していたので、街としても盛り上がっていました。

それに加えて、結城耕造選手という日本人選手が所属してくれたこともあって、子供達には身近なスターができた感じで。

見学会にも、練習を終えた結城選手が来てくれて、子供達と写真を撮るなどしてくれて、これも大盛況となりました。

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でもね、ここでもボクは考えたんです。

子供達は結城選手以外に興味を持っていないなって。

つまりフォルトゥナが好きというより、結城選手が好きってなってたんです。

もちろん、それもすごくありがたいことなんですけどね。


それでね、3年目からは、学校側にお願いをして、事前授業をやらせてもらうようにしたんです。

ドイツサッカーについて、ブンデスリーガについて、フォルトゥナについて、そしてESPRITアリーナについて。

事前に勉強をすることで、今度みんながどんなところに行くのかを知ってくれて、そこにあるフォルトゥナというクラブがなんなのかを、しっかりと認識してくれるようになったんです。

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さらに、授業の終わりに子供一人一人に選手のサインカードをランダムに1枚配って、宿題として似顔絵を描いてもらうっていうアクションを始めたんです。

これをボクは「マイプレーヤーアクション」って呼んでるんですが。

狙いは、(このシーズンは結城選手はすでに退団していましたので)日本人選手がいない中で、子供達に1人1選手でいいので、フォルトゥナの選手の中から自分の選手ってものを決めて欲しかったんです。

1選手でもいいから愛着を持ってもらおう、ということです。

それでランダムに配ったサインカードを見て似顔絵を描いてもらうことにしました。

子供達にしてみれば、キャプテンだろうが、主力選手だろうが、サブ選手だろうが、若手選手だろうが、それはあんまり関係ありません。

自分に与えられた選手が7番の選手だったら、一生懸命その選手の顔を見て、似顔絵を描くんです。

そうすることで、徐々に愛着も湧きますし、名前も覚えるし。


ボクはその似顔絵を一度全て回収させてもらって、選手達に届けまして。

ここでミソなのは、選手達ってこういうものもらっても、正直嬉しいけど、取っておくことはほとんどないんですよね。

それを知っていたからこそ、逆に子供達の似顔絵にサインをしてくれとお願いをしまして。

日本人小学校の2年生は毎年70-90人くらいなので、1選手につき3-4枚しかないし、みんな喜んでサインしてくれるんですけどね。

それにしても、子供達の絵が本当にユーモアに富んでいて。

毎回それが選手達に大ウケなんですよ。

中には大爆笑しながら写真を撮って、自分のSNSなんかで紹介してくれたりもするようになって。

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そんな選手のサインが入った子供達の似顔絵を最後は綺麗にラミネートして、再び子供達に返却するんです。

するとね、それは世界に一つしかない、子供とフォルトゥナ選手の共同作品になるんです。

これを受け取ったときの子供達の顔ったら、もう最高なんですよ。

ここまでやると、子供達はそれぞれのマイプレーヤーをしっかり認識してくれます。

そんな準備をした上で、ESPRITアリーナ見学会を実施するようにしたんです。


この企画はその後、毎年本当に子供達が楽しみにするイベントになっています。

年々、子供達がフォルトゥナのユニフォームも買って着て来てくれるようにもなって。

今では90%以上の子達が、この見学会の時にはユニフォームを着て来てくれるんです。

ホームタウン活動って、継続してこそ意味があるんだなって、感じる瞬間ですよ。

これを10回もやってきたんだなぁって、ちょっと一人で感傷に浸っちゃう部分、ありますもん。


そんな風にして続けてきたESPRITアリーナ見学会ですが、今回はそれを映像にしようと提案しまして。

忙しいウチの映像部隊を引っ張り出して、とにかく動画にしてくれとお願いしたんです。

最初は「しょうがないなぁ」という感じで撮影に入った同僚ですが、この企画の素晴らしさにどんどん引き込まれていき、子供達のキラキラした顔を見て、彼自身も引き込まれていきました。

最後には「こんな素晴らしいアクションは、ドイツ人の小学校にももっと積極的にやるべきだ」って言うようになってくれましたからね。

そうして出来上がった動画が、こちらです。

こんな背景があって続けられてきた行事で、そして子供達がどんな気持ちで選手達を見ていて、そしてアリーナの中を見学しているのか、少し想像しながら見ていただければ嬉しいです。

2017年、デュッセルドルフ日本人学校小学部2年生、ESPRITアリーナ見学会の様子です。

では、どうぞ。


YouTube: Japanische Schüler besuchen F95

「頑張るときはいつも今」

11/23/2017

ベルギーvs日本に思ふ。

お誘いを受け、ベルギー代表vs日本代表の試合を見に、ベルギーのブリュージュという街まで行って来ました。

ブリュージュはベルギーの中でも北のベネチアと言われるほど、運河の多い綺麗な街なんですが。

残念ながら、ボクは試合だけを見てすぐに帰ることになりましたが。


試合はご存知の通り、1-0でベルギーが勝利しました。

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この前に行われたブラジル戦の結果も踏まえて、日本代表への評価はいろいろあることと思います。

選手たち自身が感じたこと、監督スタッフ陣が感じたこと、TVの前で見ている方々が感じたこと、それらは必ずしも一緒だったとは限りません。


ただ、現地観戦した者として正直言えることは、やはりベルギーは“親善試合”の空気だった、ということです。

具体的には、ベルギーの選手たちは単体では本当にすごい選手たちですし、それぞれがヨーロッパのすごいクラブでとてつもないパフォーマンスを見せています。

例えば、プレミアリーグのチェルシーで、マンチェスターCで、マンチェスターUで、ド中心でプレーしている選手たちだったりするわけですから、本当にすごい選手たちなのですが。

でも、今回の試合では、その力は1+1+1が3でしかない感じ、というか。

これだけすごい選手たちなら、1+1+1が5にも7にも10にもなっていい気がしますが、そのハーモニーはそんなに感じなかったです。

とはいえ、W杯予選は無敗で勝ち抜けているわけで、やはり公式戦になったときのベルギーはとてつもなく強いのです。


残念ながら日本代表はいつもそんな感じな気がします。

今回はビッグ3(本田、香川、岡崎)がいなかったわけですが、それでもインテル、サウサンプトン、ケルン、フランクフルト、マルセイユ...というヨーロッパの錚々たるクラブのスタメンが並んでいるのに、チームとしてのパフォーマンスへ、そこまでの良さが反映されていない気がします。

というか、同胞でプレーできているのに、ときに意思の疎通ができない部分を感じることもある、というか。


それに対してブラジル代表は、やはり世界のスーパースターたちは世界中のすごいクラブでプレーしているわけですが、代表チームとして集まったら、その所属クラブ同様、またはそれ以上のパフォーマンスというか、いろいろな化学反応を見せているような気がしました。

その原因がどこにあるかはボクにもわかりませんが、それが今回の2つの代表戦から感じたボクの感想です。


とはいえ、本番まであと8ヶ月ですからね。

今更何かを大きく変えることはできないでしょうし、ここから細かい部分にいかにこだわっていけるかだと思います。


あとは、1つの大会を戦うマネージメントをできるかどうか、でしょうね。

前回のW杯は、1点のビハインドで最後はどうしようもなくて、長身のDFを前線に上げてロングボールを蹴るという作戦に出ましたが、そんな練習はしたことなかったそうで。

ではなぜ、そういうケースを想定して、長身のFWをメンバーに加えておかなかったのか、ということになります。

後からならなんでも言えますが、だからこそ、大会前にそこまで想定する必要があるわけですもんね。


とにかくロシアW杯のときは、ベストコンディションの選手たちで挑んでもらいたいです。

怪我を抱えている選手は、逆算してコンディションを整えていって欲しいですし、チャンスに恵まれていない選手は、出場機会をしっかりと確保して欲しい。

そして代表チームは我々日本人のオールスターなのだから、堂々と思いっきり戦ってきて欲しいですね。


なんか、滅多に書かないサッカー論をツラツラと書いてしまいましたが、やっぱりボクも日本人ですし、日本代表が強くなることを常に考えてドイツで仕事をしているので。

ハリルホジッチ監督には、誰もが納得する采配を見せて欲しいと思うばかりです。


そんな夜中の独り言でした。

風邪っぴきなので、おとなしく寝ることにします。

それでは、おやすみなさい。

「頑張るときはいつも今」

11/18/2017

毎年恒例のアリーナ見学会。

2008年に始めた、デュッセルドルフ日本人学校の小学2年生を対象としたアリーナ見学会。

今年で10回目を数えましたが、今年も大成功のイベントとなりました。

事前に「フォルトゥナ授業」と題して、事前授業をさせてもらってから行っているので、子供たちも知識を少し持ってくれていて、そしてワクワクをいっぱい持ってきてくれるんです。

今年は天気にも恵まれ、練習前の選手たちと触れ合うことができるなど、とても喜んでもらえました。

もちろん本物の宇佐美選手にも会えて、大興奮してくれてました。


ちなみに年々子供達の着てくれているフォルトゥナのユニフォームの量が増えているのですが、今年は宇佐美選手の加入もあり、一段と増えた印象。

集合写真を撮った時にはほとんど全員がフォルトゥナのユニフォームを着てくれていて、一緒に担当していたドイツ人スタッフが、

「え、この子たちにユニフォーム配ったのか??」

と勘違いするほど。

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これを見れば納得ですよね。

サッカースタジアムの見学会は、いろいろなところでやっていると思いますが、大事なことは事前学習、そして特別な経験、だとボクは思っています。

選手たちに会えた経験はもちろんですが、試合の時はお金を払っても入れないんだっていうエリアに入る特別感をしっかり子供たちに感じてもらって。

そして最後は選手たちが使うロッカールームでピクニックですからね。

中にはお母さん渾身の作品も。

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こんなの見たら、めっちゃくちゃ嬉しくなっちゃいますよね。

本人もみんなにすごーい!と褒められて、とても嬉しそうでした。

詳しくはフォルトゥナ日本語HPを見てください。


ボクはこのイベントをやっている中で、一番気をつけていること、それはもともとサッカーに興味なんてなかったような子たちを虜にすること、なんです。

サッカーが好きな子たちは、楽しんでくれて当たり前なんです、だって大好きなサッカーのスタジアムですから。

でもね、事前授業でいろいろな子たちと話をしていて気づいたのですが、ドルトムントもバイエルンも知らない女の子が結構いるんです。

日本代表の選手も知らなかったりするのも、結構あることなんです。


だからこそ、そういう子たちをいかにフォルトゥナのファンにできるか、そこが重要なんだと思っているんです。

なんでフォルトゥナを応援するか、なぜなら自分がデュッセルドルフに住んでいるから、というこんな簡単な理由を、みんな以外と素直に納得してくれるんです。

そして実際に選手に触れ合い、スタジアムを見学し、ロッカールームでピクニックをして。

なんだかあっという間に忘れられない楽しい思い出になっていくんですよね。


嬉しいことに、そういう子たちは見学会の終わりに、

「瀬田さんもこのまま一緒に学校に来てくれればいいのに」

って言ってくれたりして。中には、

「瀬田さんのサインが欲しい!」

って言ってくれる子も一人や二人ではなくて。

紙切れになら喜んでしてあげるんですが、ユニフォームにしてって子も結構いて。

それは選手たちがサインするものだから、って説明しても、

「私は瀬田さんのサインが欲しいの!」

って。

瀬田さんね、もう涙出そうになりますよ。

ユニフォームを買ってくれたお父さんお母さんにごめんなさいって思いながら、子供たちが喜んでくれるならと、サインさせていただきました...涙


ボクはこういう触れ合いが本当にいつも楽しいですし、フォルトゥナを応援してくれる人が増えていくことを感じられる気がして、このイベントは特にとても好きなんです。

彼らとフォルトゥナの試合会場で会うことができたら、これまためっちゃ嬉しいんで。

そんな光景がもっともっと増えていくよう、しっかり続けていかなくちゃですね。

ということで、フォルトゥナは日曜日にアウェーでインゴルシュタットと対戦です。

皆さま、応援よろしくお願いします!

「頑張るときはいつも今」

11/12/2017

カーニバルに思ふ。

11月11日、今年もデュッセルドルフではカーニバルが始まりました。

でもカーニバルって何、って思いますよね。

リオのカーニバルは有名ですが、それとはまたちょっと違って、ドイツにもカーニバルと言われる(元々は宗教)行事があるんです。

ということで、今日はそれを少しご紹介。


カーニバルは謝肉祭とも呼ばれ、キリスト教の特にカトリックの影響が強い地域の行事です。

ドイツではライン川沿いの街、特にケルン、デュッセルドルフ、マインツが盛んと言われています。

あ、ちょうどこの3都市にあるサッカークラブに、それぞれ日本人選手が所属していますね。

どのクラブもカーニバルの時には選手たちも仮装して、一緒に行事に参加するのが習わしになっています。


カーニバルの日程はイースターの日程によって決まるのですが、そのイースターが移動祝祭日(年によって3月中旬から4月中旬で変動)であるため、自動的にカーニバルの時期も少しずつ毎年変わります。

基本的には2月初めから3月中旬になるのですが、とにかくこの行事のために、多くの人が1年かけて仮装準備をするという熱の入れようで。

最後の薔薇の月曜日と言われる、カーニバルのフィナーレでは、どの町でも盛大なパレードが行われ、仮装した人たちが大行列で練り歩き、沿道の(こちらも仮装した)人々に向かってお菓子を投げるのが風習となっています。

実際にカーニバルが盛り上がるのは、このパレードを含めた最後の1週間くらいなのですが、実は正式に“カーニバルの季節”が始まるのは、その前の年の11月11日の11時11分となっていまして。

正確にはその時間になるとデュッセルドルフ市庁舎の前で、ホッペディッツと呼ばれる道化師が目を覚まし、カーニバルシーズンが始まることを宣言するんです。


YouTube: Hoppeditzerwachen 2017 in Düsseldorf

ということで昨日の市庁舎前では、小雨が降るなかでそのホッペディッツが登場したのですが、彼がフォルトゥナのカーニバル用ユニフォームを着用しているという演出がありました(上の動画の4分37秒ごろから)。

フォルトゥナも毎年いろいろな形でこのイベントに関わってきていますが、こうやって地域のイベントに貢献していくということは本当に大事なことです。

ただ応援してください、じゃなくて、クラブ側も積極的に地域のイベントの盛り上げに参加していく。

そしてこれはただの地域貢献ではなく、地域の伝統や歴史を重んじるという意味もありますから。

ちなみにフォルトゥナは、このカーニバルとそのための新しいユニフォーム作成への思いを込めたビデオを作りました(ドイツ語ですいません)。


YouTube: Narrentrikot - Das F95-Sondertrikot 17/18

こういう思いをしっかりと公に示していくってとても大事なことだと思うんですよね。


日本でも積極的に地域のイベントに参加する取り組みをしているクラブはたくさんあると思います。

徳島ヴォルティスさんが毎年阿波踊りに参加するのなんていい例ですよね。

そういう中できっと感じると思いますが、サッカーとはまた別の様々な団体とつながりを作る素晴らしい機会だと気づくはずです。

ドイツに13年近くいて、まだまだ知らないこともたくさんありますが、それでも人生の1/3以上を過ごしているこの街とこの国で知ったこと感じたこともたくさんあります。

それでもボクは日本人ですから。

こうやって日々蓄えている知識や経験を、どうやって日本に還元していくのか。

それが外国に住む日本人が担う一つの大きな役目なんじゃないかなって、勝手ながらいつも思っていますので。


こういうことも、このブログで少しずつ伝えていければいいなと思っています。

ちなみにデュッセルドルフのカーニバルでは、挨拶に「ヘローーーウ!」と言いますので。

もし機会があった、是非使ってみてください!

「頑張るときはいつも今」

11/01/2017

首都でニクの日。

ドイツ歴12年9ヶ月が過ぎました。

ちゃんと記録し、記憶しておくためには、こうやって節目を覚えておくことが大事。

そんな今月のニク(29)の日は、ドイツの首都ベルリンで過ごしていました。

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ちょっとした仕事関係でだったのですが、ベルリンに行くのは4回目。

あまりちゃんと街を見て回ったことがなかったので、ベルリンの壁を見に行きまして。

有名な落書きは、絶好の写真スポット(インスタ映えする場所かなw)

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そして昔からどうしても行ってみたかったベルリンの壁博物館(正確にはチェックポイントチャーリーハウス)にも。

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ここには10年以上前に「Der Tunnel(トンネル)」という映画を見て以来、どうしても行きたかった場所で。

ベルリンの壁ができたころ、壁を隔てて両サイドからトンネルを掘り、生き別れてしまった人たちを救いに行くという実話をもとにした映画なのですが。

そのとき映像が残ってるというのを聞いていたので、それがすごく見たかったんです。


ちなみにこのチェックポイントチャーリーハウスがある場所は、当時の東西のベルリンを分断したゲートの一つがあり、今では有名な観光名所になってましたね。

またすぐ横にあるお土産屋さんには、壁のかけらがいっぱい売ってました。

モニュメントとしても飾られてて、なんかこの街は「ベルリンの壁」と共存してるなーって感じましたね。

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他にも色々と見て回りましたが、ドイツに12年以上いる者として、こういうドイツの歴史もしっかりと見ておく必要があると思っていたので。

なんだかいい機会になりました。


ちなみにデュッセルドルフに帰ろうとしたら、その日はドイツを大嵐が通過したせいで、夕方以降の電車が全て運休に。

サービスセンターに行っても、何もわからないから明日の朝来いとのこと。

週明けには大事なアポイントがあったのに、戻れないという、、、

大事な仕事に穴を開けてしまって、本当に申し訳なかったです...


ちなみにフォルトゥナは未だにブンデスリーガ2部の首位をキープ。

でも今シーズンは、とにかく冷静に一歩一歩ですから。

選手もスタッフも一丸となって、また11月も気合い入れてやっていきますよ。


「頑張るときはいつも今」