この世には人間にはどうしようもないことって本当にたくさんあります。
昨年日本で起こった大震災はいい例です。
自然の脅威の前では、人間は小さな存在と言わざるを得ません。
しかしその一方で、あれだけの大震災から必死に立ち上がろうとしてきた日本国民。
そしてその姿に共鳴し、世界的な大不況であったにも関わらず、世界中から差し伸べられた”愛の手”。
それは、小さな存在であるはずの人間一人一人が持つマンパワーでした。
我々人間の世界に存在するものは、すべて人間によって作られてきたのです。
これは間違いのないこと。
超高層ビルだって、リニアモーターカーだって、宇宙船だって、すべて人間の”マンパワー”によるものです。
オレは常に思っています。
なんだって大概のことはやろうと思えば出来る。
それがよっぽど非常識なことじゃなければ、きっと実現は出来るんです。
そりゃ、タイムスリップしたいとか、空に浮きたいって言われても、今はオレには空想のことにしか思えません。
でもそんなことだって、理論上どうすればいいかってことをいつか誰かが解き明かせば、実現する可能性はゼロではないはずです。
100年前、200年前の人が地球を飛び出すなんて誰が実現出来ると思ったのかって話ですからね。
ようは、夢を描いているうちは、所詮夢です。
夢を叶えたいのなら、夢を目標にしなくてはいけない。
目標にしたのなら、そこをゴールとして、そこまでの過程を明確にするわけです。
明確になった過程は、上がったり下がったりしながらも必ず設定したゴールに繋がっているものです。
その途中では失敗し、挫折し、先がないように思うこともあるかもしれません。
先が霞んで見えなくなることもあるかもしれません。
でもそれは雲がかかっただけであり、その向こうには逃げないゴールがあるのですから。
その痛みに耐え、前に進む人間のみが、その先にあるゴールという目標に到達するんだと思っています。
周りから見れば、ゴールに到達した人間は、夢を叶えた人に見えるかもしれません。
それは周りの人には、そのゴールまでの過程が思い描けないからに過ぎません。
本人が出来ると思って進んできたからこそ、その目標は達成されたのです。
長い前書きになりましたが、昨日、春光懇話会での講演を無事終えました。
2部構成で行った今回は、1部がオレが前で喋るという講義形式、2部はオレを含む4名でテーマを立てながらのディスカッション形式で行うというものでした。
正直、講義形式の場合、こちらが一方的にしゃべり続けるため、聴講されている皆様の反応はわかりにくいものです。
それでも話したいと思っている内容を、一方的に伝えて終わってしまうことが多いというのは否めません。
しかし今回のディスカッション形式にしたことで、気心の知れた同僚の方々が代表で、自分に代わって質問してくれる、という雰囲気になったため、より参加型の講演になりました。
この春光懇話会という場でお話させていただいたのは2回目です。
1年前、突然お話をいただいたあのドキドキに比べると、比較にならないくらい落ち着いてすべての工程を終えることが出来たという印象です。
もちろん修正点はあったと思います。
まだまだ「え~」と言いながら喋っている自分に気がつき、気を付けようと思っていましたしね。
でもこの会、冷静に考えると本当にすごい方々が聴講してくださっているのです。
日立関連会社や損保ジャパン関連会社の皆様が主ですが、それぞれ皆様がご自分の会社を背負っていらっしゃるような方々ばかりです。
オレのような31歳の若造のために、これだけのメンバーが集まって、真剣に耳を傾けてくださっている。
ふと我に返って考えると、これは偉いことをしているんだなと思う自分もいたりするんです。
だってもしオレが日立さんに、損保ジャパンさんに入社していたとしたら、頭の上がらないような上司の方々が陳列している、ということですから。
その皆様が、「瀬田さん」とさん付けで接してくださる。
それだけで充分恐縮することであると思わなくちゃいけないのです。
でもその一方で、そうやって世界の最前線で戦う日本のビジネスマンの方々を前にしても、この年で堂々と喋ることが出来ている自分には、正直素晴らしいなと思ったりもします。
すでに既述したように、1年前は誰が誰だかわからず、一体何枚の名刺を交換したのだろうか、という感じでした。
家に帰って並べられた名刺は、一体どの方だったのだろうと言うくらい精一杯でした。
しかしそれからの1年で、HITACHIさんをフォルトナのプレミアムスポンサーへ迎え、そして皆様から
「瀬田さんは身内のようなものだと思っている」
と言っていただけるようになっているわけですから。
これは飛躍的な進歩と言えるでしょうし、我ながらあっぱれな進化と言っても過言ではありません。
今日、これまでの準備等を一緒に進めてきた懇話会の事務局の方からいただいたメールに嬉しい一文がありました。
「今までの数多くの春光懇話会講演会の中でも最も素晴らしい講演会だったと思います」
これ以上の賛辞があるでしょうか。
オレは自分にある人にないモノはなんだろうかと考えることがあります。
そしてそれはきっと、「周りに”やる気”を伝染させる能力」だと思っています。
「お前を見ているとこっちも頑張ろうって思う」
という言葉をよくいただきますが、誰かが泥臭く頑張る姿というものは、「頑張れ」という言葉よりもはるかに人を励ますことが出来るんだということを、恐縮ながら自分の人生を通じて学んでいます。
先日のブログにも書きましたが、ドイツで自分が立てた4つの目標は、3つ目まで実現することが出来ました。
しかし、勘違いしてはいけません。
何一つ、オレが一人で達成したことはありません。
ただ一つ、耐え続けてここでちょっとずつでも前進しようとしてきたことが、唯一オレ自身が達成したことかもしれません。
HITACHIさんがスポンサーとなったことはもちろん、こうやってオレに最初に声を掛けてくださった方もいらっしゃったわけです。
そして今回の講演でも、オレのような若造の話にも、何一つ疑うことなく耳を傾けてくださる方々の存在があっての成功だったと思います。
すべては人と人の繋がり。
人間と人間の触れ合いが、そういう雰囲気を生むのです。
己の利益ではなく、誰かの為にやろう、みんなで何か一緒にやろう、こりゃいっちょやってみようか、なんていう気運が高まったら、無理だと思うようなこともできてしまうんです。
これこそまさにマンパワー。
人間一人一人が持つパワーが集まったとき、大きな何かを達成し、そしてその成功を共有することで全体がさらに活性化するんでしょう。
いずれにしても、今回もまた、オレのレベルが上がったことは間違いありません。
そしてその場で、先日のブログに書いた最後の目標について、堂々宣言してきました。
なぜかって?
そりゃもちろん、有言実行するためです。
あれだけの一流企業の一流ビジネスマンの前で堂々と宣言してしまいました。
また頑張らにゃーいけませんね。
え、4つ目は何かって?
それはもう少しあとにまた書きたいと思います。
それは、フォルトナで大前選手がプレーする姿を、まだ見ていないからです。
ということで、2012年12月12日は、オレがまた一つレベルを上げる日となりました。
12月に入って「もう今年も終わりだなぁ」なんて思って過ごしていた人たちに比べたら、成長を感じれたオレは幸せものですね。
あ、「やばい、頑張らなくちゃ」って思ったあなた。
もう伝染しましたね。
「頑張るときはいつも今」
GENGO