ドイツ・スポーツフリーランサー GENGO SETA OFFICIAL BLOG 頑張るときはいつも今

GENGO SETA [SPORTS FREELANCER in Germany]

Fortuna Düsseldorf
Birthday : 1981/1/1
Hometown : Tokyo, Japan
June 2018

06/30/2018

今月のニクの日。

毎月恒例、ニクの日こと29日。

今回はなんだかすごく記憶に残るタイミングになりました。

なんと言ってもドイツ代表のグループリーグ敗退。

そして日本代表のグループリーグ突破。


対照的な結果ではありますが、ドイツは戦後初めてW杯のグループリーグ敗退を経験したことになります。

ドイツ代表の選手たちのクオリティは間違いないわけで、これは誰もが認めるところですが、こういったコンペティションでは、いかにチームとしてまとまるか、そして誰もが勝利に貪欲になれるかが重要なんだと感じる結果になりました。

一方の日本代表は、6人のメンバーを入れ替え、ある意味ターンオーバーを行ったわけですが、0-1で負けている状況で、他会場の経過を踏まえて、残り10分攻めないという選択を取ったことが物議をかもしています。

結果的にその賭けに勝った西野監督が、フェアプレールールによりベスト16進出を果たしたわけですが、これについては選手や監督らも苦しい決断だったことをコメントする事態になっています。

しかしこれは、W杯のレギュレーションに乗っ取った上での判断ですし、あそこから世界ランク8位のポーランド相手に引き分けを目指すことは、結果を求めなくてはならない監督にとっては得策ではなかったと思います。

これに対しては世界中のメディアがフェアプレーで突破を果たした日本だが、最後の10分間の振る舞いが果たしてフェアなのか、という皮肉を含めて批判しています。

でもじゃあ、そんな報道をしている人たちに問いたいですが、自分の国の代表が、ランキングで50位以上上の相手に対し、同じ状況になったときに、それでも点を取りに行けと言うのでしょうか。

世界ランキング上位の国に例えて言えば、ブラジルやドイツを相手に、数的不利の状況でそれでも攻めに行けと言いますか、という話だと思います。

結果的に西野監督がこの勝負に勝ったわけですが、日本の力を考えたときに、これだけ冷静に的確な判断を出来たことを、本当にすごいと思いますし、評価するべきだと思います。


いずれにしても、今回のW杯にはオランダもイタリアも出場出来ていません。

そしてドイツやポーランドも敗退となりました。

それでもブラジル、アルゼンチン、コロンビア、ウルグアイ、フランス、スペイン、ポルトガルといった世界の強豪の中に、日本も入っているのですから。

その方が誇りに思うべきことですし、近年ずっと世界のトップ5に君臨しているベルギーと真剣勝負をする権利を得たのですからね。

これは去年の親善試合とはわけが違いますから。

世界中の人たちが見ているW杯という大舞台で、真剣勝負をすることが出来るのです。

この権利は4年に1度しかないですし、決して簡単に得られるものではないですから。

日本が世界ランクのトップに立つ力がないのは分かっていますが、それでもこういった大会で結果を求めることは出来ますし、何よりもその権利を得ていることがすごいなと。


だから、日本中の力を終結させて、彼ら日本代表へ声援を送ってほしいですね。

そして新しい歴史の1ページを作ってほしいと願っています。


ドイツの敗退を思い、日本の進出を思った、そんなニクの日でした。

それにしても、毎日がすごい試合の連続で、こんなに1週間を早いと思うことはないですね。

とにかく幸せな時期だなぁ。

「頑張るときはいつも今」

06/25/2018

勝者のメンタリティ

新しい月曜日がスタート。

デュッセルドルフはどんより天気で、気温もひんやり。

パーカーを着ないと寒いなんて、なんだか夏じゃないみたいですが、今週はまた暖かくなるとのこと。

それにしても今は必勝時間が長いので気持ちがいいです。

朝も6時半に起きて、コーヒーを飲みながら、のんびり過ごせていますので。


そんなドイツ生活ですが、週末はドイツ代表の試合と、日本代表の試合でおなかいっぱいでした。

ドイツはスウェーデン相手にロスタイムの95分に逆転のゴールを決めて勝利。

日本はセネガル相手に2回のリードを追いつく大健闘。


どちらの試合も諦めない気持ちが生んだ結果。

スウェーデンの大健闘、日本の大健闘を見ると、身体能力の差はどうしようもないけど、戦術や戦い方である程度は対抗できるんだなって思います。

でも拮抗した試合の中では、やはり最後は気持ち、こんな言葉で片付けちゃいけないんですけど、ほんと気持ちが大事なんだと。


ドイツでは「ゲルマン魂」という言葉はありません。

これはドイツ人が「サムライ魂」、「大和魂」という言葉を、敬意を持って使ったことから、逆に日本人が「ゲルマン魂」という表現をするようになったと聞いています。

ドイツには「勝者のメンタリティ」なんて言葉がありますが、最後まで諦めない強さが、ドイツにはあるんでしょうね。

このテーマについて、先日受けたインタビューが掲載されていますので、ご興味がある方はこちらをどうぞ。


ドイツ人はそれが日本人に欠けていると言いますが、逆に日本人には「腹を決める」という表現があります。

古くは「切腹」から来るのかもしれませんが(間違っていたらすいません)、腹を切るくらいの覚悟は、なかなかできないもの。

事実として日本には「切腹」という風習があったわけで、現代の我々がそんな風習を引き継いでいるわけではないですが、それでもそういったメンタリティは、必ずどこかに持っています。


今回のW杯を見ていて思いますが、やはり重要なのはチームとして戦うということ。

途中交代で入る選手の貢献もそうですが、ピッチ外での雰囲気、スタッフを含めた一体感、そういったものがこういった大会では重要なんだと感じます。

代表チームを自分のものと思っている選手がいるなら、それが小さくて大きなほころびになるはず。

日本代表の躍進のキーワードは、チームの結束。


そんなことを、今回のフォルトゥナの昇格でも学びました。

こんなにいい雰囲気はなかったと思いますから。

もちろんそれは、勝っているときだけでなく、勝てないときも含めてです。

きっとアイスランドが強いのもそういう理由なんでしょうね。


一体感と、信じる力、そして一瞬で決める戦略。

桶狭間の戦いの信長みたいな感じでしょうか。


なんだか話が飛びまくっていますが、とにかく、日本とドイツの結果を楽しみにしながら、今週も頑張ってフォルトゥナのために仕事していこうと思います。

「頑張るときはいつも今」

06/22/2018

強い者が勝つんじゃない、勝った者が強いんだ

あっという間の日本滞在を終え、ドイツに戻って来ました。

そしてW杯が開幕しましたが、今回は多くの波乱が起こっていますね。

日本vsコロンビアは、飛行機の中で見ることができたのですが、選手たちも本当に集中していて、チームとしては最高のパフォーマンスだったと思います。

PK、数的優位、エース(ハメス)不調、主力(クアドラード)の負傷など、神風と言える状況が次々に日本の後押しをしましたが、その状況も含めて事前には分からなかった中で、選手たちが臨機応変に対応し、結果につなげたのですから、文句なしの最高な結果です。


ただこれからわかることは、世界のサッカーの中で、差が縮んでいるということです。

ネット社会だし、情報社会だし、もはやどんな国だって良い選手を育て、良いチームを作ることができるのです。

人口35万人のアイスランドがアルゼンチンと引き分けるのですから、これはもう世界中どこにだってチャンスはあるということでしょう。


ただやはり面白いのは、こういった大会ではグループリーグと決勝トーナメントがあるということ。

1回2回は運に左右されることがあっても、3回4回は続きません。

そこからは実力も問われると思いますし、経験値や精神力、大会中にチームが成長するか、サブ選手を含めたマネージメント力なんかも関わってくるでしょう。

だから面白いんだと思います。


日本代表も初戦でコロンビアに勝利したことで、景色が一変しているはずです。

それを取り巻く環境も一変しているはずです。


同じようにドイツもそうです。

逆の状況ですがメキシコに敗れたことで、ものすごく緊張感が高まっているのを感じます。


初戦でポルトガルと引き分けたスペインは、2戦目でイラン相手に1-0の辛勝。

それでも勝ち点3はゲットしています。


アルゼンチンはクロアチアに0-3の敗戦。

メッシが輝けないアルゼンチン代表チームには何か問題があるように思いますが...


総じて言えることは、「強い者が勝つんじゃない、勝った者が強いんだ」ということ。

それを証明するのがW杯という大会です。

結果にコミットする努力をして、結果を出すことができたら評価されるんです。

それを楽しめるW杯は、やっぱりいいですね。

ということで、日本とドイツの動向に目を向けながら、この期間を楽しみたいと思います。

「頑張るときはいつも今」

06/15/2018

グローバルビジョンアドバイザー

日本の気候が合わないのか...

相変わらず日本に出張してくると体調を崩してしまいます。

まあ原因は、大概が時差ボケにうまく対応できず、寝不足で仕事をしているから、なのですが。

短い日本滞在ではどうしても欲張って予定を入れてしまう癖があり。

何もしない日なんてないのが、まあ自分らしいのですが。


そんな中、週末はつくばへ。

今年から蹴球部のグローバルビジョンアドバイザーになったので、後輩のために講義しに行ってきました。

最近の筑波蹴球部は、自分たちで営業をしてスポンサーを取ったり、分析チームを作ったり、グローバルチームを作って国際交流をしたりと、とにかく活動的。

そのどれもが自主性だというから、なんだか後輩なのですが頼もしい限りでして。

そんな尊敬できる後輩たちのために、少しでも協力できればと思って行って来ました。


ちなみに同じタイミングで、オランダで活躍する同期のフィジオティラピストの相良も、つくばで講義があるということで、そちらは聴講させてもらいました。

さすがの知識量と絶対的な思考からくる説明は説得力があって面白かったですし、同期のそういう姿はやはり刺激になるので。

そんなな相良も、ボクの講義を聞きに来てくれて、最終的には彼もグローバルビジョンアドバイザーに就任です(笑)


自分で言うのもなんですが、現役の学生にとって、使えるOBは極力使うべき。

まして蹴球部出身で、海外で戦っているボクらは、彼らにはもってこいの存在なはずですから。

講義の後も、何人も色々と意見を聞きに来てくれていましたから、これからは講義の後の交流会も考えた方がいいですね。

彼らの企画を具体的に聞いて、アドバイスしてあげるのもいいかもしれないです。

腰掛けの関わり方ではなく、積極的に色々なことをやってあげたいですからね。


ちなみに同じタイミングで、オフを利用してトレーニングに来ていたのは、去年の筑波旋風の立役者、中野誠也。

今季からジュビロ磐田でプレーする彼は自主トレに来ていたのですが。

これまたまじめな誠也は、せっかくだからと、相良とボクの講義両方を聴いていきました。

Jリーガーになっても驕らず謙虚で、立派な後輩だと感心しました。

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彼がプロの世界で一皮も二皮も剥けて、素晴らしい活躍をしてくれることを、心から期待してます。

ボクも後輩に負けず邁進していきます。

「頑張るときはいつも今」

アルディージャ大前元紀!

先日、大宮アルディージャの試合を見に行きました。

フォルトゥナに以前所属していた大前元紀選手の応援です。

相手は最下位の讃岐でしたが、結果は2-2の同点。

大宮としては勝ちたい試合でしたね。

でも大前選手のパフォーマンスは流石の一言。

周りは見えているし、余裕があるし、なによりも止めて蹴るがしっかり出来ている。

それだけでこんなに差があるのだなぁと感じました。

ちなみに久々の日本の夏(まだ本番じゃないですけどね)にやられ、ボクは熱射病寸前でした。


日本の夏にボクの体が対応できていない...

それもそのはず、もう日本を離れて14年目ですからね。


あの30度を超える炎天下の中で走り続ける選手たちは、やっぱり“プロフェッショナル”です。

自分も日本の夏に走り回っていたと思うとなんだか不思議ですが。

それもまた、いい思い出ですね。


大宮アルディージャと大前選手のここからの巻き返しに期待しています。

「頑張るときはいつも今」

最新号のフォルトゥナ通信をチェック。

いよいよ昨夜、W杯が開幕しましたね。

ロシアの快勝というスタートになりましたが、日本代表も親善試合のパラグアイ戦で4-2の快勝を収めて本番に挑みますからね。


まずは日本代表はコロンビア戦になりますが。

W杯のグループリーグは3試合あります。

インターバルも短いし、必ず同じスターティングメンバーで戦うことは考えにくいですから。

ロシアでの最終調整の中で、親善試合も含めて、それに適したメンバーの選考をしっかり行ってほしいですね。


ちなみにそのガーナ戦、スイス戦ではフォルトゥナの日本人コンビがスタメン出場。

結果が敗戦ということで、なかなか評価は難しいですが、その中でもしっかりとスタメンに起用されるコンディションを保っている宇佐美選手と原口選手は、やはりさすがでした。

本番での結果にコミットすることを願うばかりです。


ちなみに、、、

そんな2人と、金城ジャスティンも加えた3人のロングインタビューが掲載されているフォルトゥナ通信Vol.36が発刊されています。

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オンラインでもこちらからダウンロードできますので、ぜひぜひチェックしてみてください。


正直なところ、9年間作り続けてきて、こんなに嬉しい号はありません。

フォルトゥナの2部優勝、1部昇格気ついてもたっぷり掲載しておりますので、読んでいただければ嬉しいです。


では、W杯でのフォルトゥナコンビの活躍を願いつつ、ボクはボクの仕事を続けます。

「頑張るときはいつも今」

06/10/2018

中央大学で講義。

2年前から客員企業研究員を務めさせていただいている中央大学。

今回の日本滞在では、この中央大学で2コマの授業を担当させていただいてきました。

具体的にはこんなテーマの講座です。

- Jリーグサッカービジネス最前線
- ビジネスチャレンジ「サッカークラブ経営」

ボクは日本人として海外のクラブで仕事をしているので、この経験や知識、情報はどんどんだしていきたい。

それを、願わくば、これからを担う若者たちに、と思っています。

もちろん可能な限り色々なところで情報発信をし、日本サッカーの発展に貢献したいので、可能な限りどんなところへも行きますし、色々なところで“伝える”役目を担っていきますが。

ボクの考えではSNSと一緒で、いいものは色眼鏡なしで取り込み、拡散し、さらに発展させてくれるのは、やはり若者ではないかと。

未来がまだよく見えていない、でも大きな希望に溢れている若者。

まだ色に染まっておらず、柔軟性があり、大きな理想を持てるのも若者。

だから彼らとの交流や、彼らに伝えることを怠らずにやっていきたいと思っています。


今回の講座では、1年を通じて様々なJクラブの方々にも登壇いただき、そして様々なクラブの話をしていただいています。

学生らがそこからどんなことを学べるのか、というのは、単にクラブが出してくれる情報だけではないはずです。

もちろんそこも、きっと余りあるくらい貴重な情報であることは間違いありませんが。

話す内容はそのクラブに任せているとのことですが、そうすることでクラブのこの講座への対応も学生らが比較できてしまいます。

そういう部分も含めて、Jリーグクラブを知ってもらう機会になればと思いますし、そういう日本のプロクラブと、ボクの話を比較することで、外国のクラブとの比較ができるという視点も持ってもらいたいですね。


いずれにしても、ボクが学生の頃にはこんな機会は全く皆無でした。

だからこそとても羨ましく思いますし、是非ともこういう機会を真剣に捉えて、将来に活かしていってほしいですね。


ちなみに学生の方々からのフィードバックを読みながら思うこと、それは、こちらが伝えようとしている部分と、彼らが強く感じ取る部分は、必ずしもイコールにならないときがある、ということです。

それはボクのスキルの部分もありますし、そういうことに大きな関心を持つのか、というボクにとっての発見だったりもしました。

学生の皆さんから学ぶことも、まだまだたくさんありそうです。

これからもこういった機会を大切にしていこうと思います。


中央大学関係者の皆様、誠に有難うございました。

今後ともよろしくお願い致します。

「頑張るときはいつも今」

フォルトゥナ出張スクール。

5月の業務が終わり、日本に一時帰国。

2週間半の滞在ですが、この間にも色々と仕事をさせていただいております。


最初のお仕事は、愛知県の大口町でフォルトゥナの出張サッカースクール。

ここではすでに3回目の開催。

リピーターになってもらえているのはありがたいとことです。

ドイツの育成におけるメソッドがどうとか、どういうトレーニングをしているとか、そこまで込み入ったことは一切やりません。

サッカーをツールにしてドイツ(語)に触れてもらうことが狙い。

子供は純粋で、スポンジのようにいろいろなことを吸収していきます。

それだけ柔軟な時期に、海外を意識する機会を提供するのが大人の役目であり、ドイツのサッカークラブにいるボクにできることをやっているというイメージですが。


誰もが小学校の校歌、口ずさむことできませんか?

誰もが子供の頃のCMソングを今も歌えませんか?

それと一緒です。意識的に無意識に働きかけるというか。

それをフォルトゥナというドイツのサッカークラブが提供するサービスにして、いつか子供たちが世界へドイツへ、そしてフォルトゥナへと思ってくれたら最高です。

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普段はあまり現場におりないオフィスワーク中心のボクも、こういう機会にサッカーウェアを着て、子供たちとボールを追いかけるのは最高の経験。

子供に何かを提供しに来ているつもりが、実は毎回パワーをもらってますから。

そんな今回のドイツ語サッカースクールも、大成功でした。

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ウィル大口スポーツクラブ尾張FCの皆様、今回も有難うございました。

またお会いできる日を楽しみにしております!

「頑張るときはいつも今」